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2003年01月09日(木) 00時00分

あおぞら銀、顧客情報を不正に漏らす米投資ファンド・サーベラスに1000社以上の情報ZAKZAK


不正情報漏洩が発覚したあおぞら銀行本店(東京都千代田区) あおぞら銀行が1000社を超える貸出先の顧客情報を米投資ファンドのサーベラスに不正漏洩(ろうえい)していたことが9日、分かった。顧客の資産内容など非公開のプライバシー情報も含まれており、事実関係を確認中の金融庁は近く、業務改善命令などの行政処分を発動する見通し。あそぞら銀をめぐっては、サーベラスや三井住友銀行など国内外4社による熾烈(しれつ)な株式買収交渉が続け、暗礁に乗り上げているが、漏洩問題が重大な影響を及ぼすのは確実となった。

 9日付の日本経済新聞によると、あおぞら銀(旧日債銀)が顧客情報を漏らしていたのは、昨年1月から2月にかけての数回。主要顧客の資産内容や信用度を示す指標など、非公開情報まで含まれていたという。


ソフトバンク・孫正義社長 サーベラスは、あおぞら銀株の11.5%を持っているが、48.87%保有の筆頭株主で、株式売却益をブロードバンド事業につぎ込みたい孫正義社長率いるソフトバンクに対し、株式買い取りの優先交渉権も保有している。

 このためか、サーベラスは顧客の信用度低下の実態をチェックするため、ソフトバンクや第2位の大株主であるオリックスの関係者に情報提供を依頼。そのうえで、両社の関係者があおぞら銀に要請したとされる。

 サーベラスは株主としてあおぞら銀の帳簿を閲覧できるものの、顧客の信用情報などは対象外となっている。

 今回のあおぞら銀の行為は、顧客情報の守秘義務違反による民事上の不法行為や債務不履行にあたる可能性が高い。金融庁は事実確認ができ次第、銀行法に基づき、業務改善命令などの行政処分を検討する見通し。

 あおぞら銀側は日経新聞の取材に対し、金融庁から情報管理体制の不備を指摘された事実は認めたものの、「顧客情報を漏洩した事実はない」としている。

 あおぞら銀の株式買収交渉をめぐっては現在、サーベラスに加え、三井住友銀、米大手ノンバンクのGEキャピタル、ドイツ系のヒポ・フェラインス銀の3行が名乗りを上げている。


三井住友銀行・西川善文頭取 外資アレルギーが強い金融庁の後押しもあり、当初は国内大手の三井住友銀行が「断然有利」との見方もあった。

 ところが、三井住友銀行が昨年末、100%子会社で株主資本が約140分の1しかない非上場の地銀のわかしお銀行を存続会社として合併する奇策を発表した。

 このため、あおぞら銀行側は「(三井住友は)うちをグループに取り込み、国有化回避策として、自己資本比率など財務内容を改善したいだけ」(幹部)と不信感をあらわにした。

 あおぞら銀の大株主である東京海上火災保険とオリックスも、「小さくても優良な銀行に育てたい」とし、株式再上場した際の上場益も狙っていただけに、あおぞら銀が三井住友フィナンシャルグループ傘下となると上場が困難になるため、三井住友銀の買収に反発している。

 株式買収の優先交渉権を持つサーベラス絡みの不正漏洩が発覚したことで、あおぞら銀の株式買収交渉は新年早々、厳しい情勢となった。

ZAKZAK 2003/01/09

http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_01/2t2003010902.html

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