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2003年01月09日(木) 10時22分
元本保証うたい投資資金集め、大阪のグループ会長ら逮捕（朝日新聞）「元本保証で５．５〜７％の高配当」とうたい、優良ベンチャー企業への投資名目で多額の資金を集めたとして、大阪府警生活経済課は９日午前、経営コンサルタント会社「スイス・プライベート・ファンド」（ＳＰＦ、大阪市北区）の会長で関連４社の統括責任者、和中勝容疑者（５７）＝奈良市富雄元町１丁目＝ら３人を出資法違反（預かり金の禁止）の疑いで逮捕した。府警は、同グループが全国４０都府県の約６４０人から約３３億円を集めていたとみて、全容の解明を進める。ほかに逮捕されたのは、ＳＰＦの経営企画室長夏川江美子（３８）＝大阪市住之江区泉＝と、同社大阪支店長の岡田肇（３０）＝大阪府豊中市春日町＝の両容疑者。府警は同日、容疑を裏付けるため、関連会社などを捜索した。 調べでは、和中容疑者らは共謀して００年５月下旬〜昨年７月下旬、大阪市内の自営業の女性（５４）ら９人に対し、商法上の「匿名組合」に出資すれば優良ベンチャー企業に投資されるので、元本が保証されるうえ、１年間の預託で年５．５％（３年の場合は７％）の配当金が約束されると宣伝。計２１回にわたり、現金計１億５８００万円を銀行口座に振り込ませるなどして預かった疑い。 ＳＰＦは出資法で禁じられた出資者への元本保証をうたっており、府警は昨年９月、ＳＰＦと関連会社などを同容疑で家宅捜索した。押収した資料を分析した結果、ＳＰＦが実際はベンチャー企業に投資しておらず、グループが一体となって違法行為を重ねていた疑いが強まり、幹部らの逮捕に踏み切った。 関連４社は、「全国保証協会」「ビジネスクエスト」と、ノンバンクの「日立ファイナンス」「ユニファ」。府警は、集めた資金を和中容疑者らが関連ノンバンクなどの高利貸し資金としてグループ内で環流させていた疑いがあるとみている。 この４社は昨年１２月中旬、「融資先から資金を回収し、出資者への元本返済に専業化する」として、大阪地裁に民事再生法の適用を申請。ＳＰＦ本体も破産などの整理を検討している。 (10:22) |