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2003年01月08日(水) 19時47分
９億円だましとる？ 元大和証券外務員を詐欺容疑で逮捕（朝日新聞）証券会社の外務員の立場を利用して、架空のもうけ話を持ちかけ、顧客から金をだまし取ったとして、愛知県警は８日、横浜市保土ケ谷区西谷町、元大和証券外務員・大島淑子（としこ）容疑者（５７）を詐欺の疑いで逮捕した。大島容疑者が行った架空取引は１１００件で３０億円にのぼるとされ、県警は、このうち約９億円が返済不能になっているとみて、だまし取った金の流れや使途などを調べる方針だ。捜査２課と中村署などの調べでは、大島容疑者は名古屋駅前支店（名古屋市中村区）に勤務していた０１年１２月中旬ごろ、愛知県内に住む顧客の女性（７７）を電話で勧誘。「ペイオフが解禁になるので、銀行より証券会社の方が安全」「特定のお客様にのみあっせんする非公開の高利回り商品があって、絶対にもうかる」などと架空のもうけ話を持ちかけ、同月１９日ごろ、同区内の喫茶店で、金融商品の代金の名目で、現金５００万円をだまし取った疑い。 県警は、大島容疑者は同支店に勤務していた９６年から昨年６月に退社するまでの間、架空の株取引を持ちかける手口で、同社の顧客ら約１５０人に架空のもうけ話をもちかけ、約１１００件、３０億円にのぼる取引を行ったとみている。だまし取った金のうち約２１億円は、取引相手から取引状況を確認されるなどした際に、補填（ほてん）するために使っていたらしい。 大島容疑者がかかわった取引をめぐっては、愛知、岐阜、三重の３県の顧客２１人が昨年１０月、同社と大島容疑者を相手に、総額約５億３０００万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしている。代理人の弁護士によると、さらに１０人ほどの顧客が提訴する予定だという。 ＜大和証券広報ＩＲ部の話＞ 個人的貸借関係が破綻（はたん）したものと認識しているが、当社の元社員が逮捕されたことについては誠に遺憾だ。(19:35) |