８日午前１０時５０分ごろ、大阪市浪速区下寺のビル建設工事中に隣家の木造住宅が倒壊した。同所に住む嶋原資さん（８５）は外出中で無事だった。浪速署が詳しい事故原因を調べている。
　調べによると、住宅は２階建てで、嶋原さんが賃借で独りで住んでいた。ビル建設のため、昨年暮れに棟続きの住宅の半分が取り壊された。同日午前８時ごろから、重機を使って地面を掘り返していたところ、突然、崩れたという。
　住宅はかなり古く、取り壊しで不安定な状態だったとみられ、同署は工事の振動で崩れた可能性があるとみている。
　嶋原さんは買い物に出掛けていて、午後１時半ごろ帰宅して倒壊を知った。嶋原さんは「跡形もないなあ」とぼうぜんと話し、作業員の制止を振り切り、現場で通帳などを探していた。　

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