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2003年01月02日(木) 06時35分

宝石マルチ商法破綻、被害弁護団告訴へ 出資法違反か朝日新聞

 「宝石や寝具を買えば、1年間で大きな利益を上げられる」と言って、連鎖販売取引(マルチ商法)を展開し、破綻(はたん)した株式会社「グランドキャピタル」(本社・東京都新宿区)が会員290人から集めた7億8000万円余を返還していないことが、被害者弁護団(団長・栗原浩弁護士)の話でわかった。弁護団は31日までに、同社を警視庁に告訴する方針を決めた。同庁も、出資法違反(預かり金の禁止)の疑いがあるとみて情報収集を始めた。

 被害者弁護団は02年9月に結成され、290人の会員が同社の破産の申し立てや破産管財人への債権届け出などを委任した。これを受け、同社の破産を東京地裁に申請し、同社は同年10月下旬に破産宣告を受けた。

 弁護団によると、同社は、宝石や寝具などの商品を購入した会員に、関係会社「インターナショナルジュエリー」(同)に2倍の価格で買い取らせるなどと言って、金を集めていた。商品の販売価格は30万円、150万円、500万円などのコースがあった。

 グランド社は、知人を入会させた会員に紹介料を支払うマルチ商法を取り入れて会員組織を拡大。事業を始めた01年6月ごろから1年余りの間で、会員数は約1600人に膨らんだ。

 ところが、会員らによると、グランド社からの商品納入やインターナショナル社から会員への支払いが02年7月ごろから、滞るようになったという。弁護団は、1000人以上から集めた約30億円が返還されていないと推計している。

 また、グランド社とインターナショナル社の本社所在地は同一で、ともに千葉県内の男性(40)が代表取締役を務めている。弁護団は、この2社は一体で、商品の売買を装っていたが、実態は会員から資金を集めていただけで、元本保証をして金を預かることを禁止する出資法に違反する商法だったとみている。

 さらに、弁護団や会員らによれば、この代表取締役の男性とは別に、両社を実質的に経営する別の男性がいたとされ、同社の破産後、連絡が取れなくなったという。

 朝日新聞の取材に対し、代表取締役の男性は「(実質的経営者の)男性とは知り合いだが、勝手に名義を使われて代表取締役にされただけだ。グランド社やインターナショナル社が、どのような事業をしていたのかも知らない」と話している。

(06:35)

http://www.asahi.com/national/update/0102/002.html

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