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2003年01月01日(水) 16時35分
ＮＨＫ：委託業者が中継準備で鐘楼にくぎ 東大寺が厳重抗議（毎日新聞）奈良市の東大寺（橋本聖圓（しょうえん）住職）で、３１日夜から１日未明にかけて放送された「ゆく年くる年」の中継を準備していたＮＨＫの委託業者が、国宝の鐘楼に勝手にくぎ（長さ約３センチ）９本を打っていたことがわかった。くぎは寺側が放送前に発見し、すぐ抜かれた。同寺はＮＨＫに厳重に抗議、ＮＨＫ奈良放送局の大瀧重興（おおたきしげおき）局長や大阪放送局の幹部らが謝罪したという。 ＮＨＫや同寺によると、中継でライトを固定するために委託業者が２９日、鐘楼の高さ約４メートルの梁（はり）にくぎを打ったという。３１日の本番はひもで固定した。鐘楼は１２１０年ごろ（鎌倉時代）に建てられた国宝。通常、国宝などに手を加える場合は、所有者が文化庁に「現状変更」の申請を提出し、許可を受けなければいけない。 同寺の上野道善（うえのどうぜん）執事長は「常識では考えられないこと。県文化財保存課などと、今後の対応を協議したい」と話している。一方、ＮＨＫ大阪放送局広報部は「誠に申し訳ない。業者に詳しく事情を聞き、細心の注意を払って再発防止に努めたい」としている。 【野口あづさ】 ［毎日新聞１月１日］ ( 2003-01-01-16:35 ) http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030101k0000e040034001c.html |