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2002年12月30日(月) 03時05分

八葉グループ名誉会長、私的流用10億円読売新聞

 「全国八葉(はちよう)物流」(本社・沖縄県)など八葉グループの大型詐欺事件で、同グループが集めた1550億円の使途の全容が、警視庁生活経済課の調べで明らかになった。このうち会員への配当を除く約150億円は沖縄のリゾート地購入などに使われ、グループ名誉会長の田所収被告(68)(組織犯罪処罰法違反で起訴)の私的流用分は約10億円にのぼることがわかった。田所被告は親しい女性4人に総額1億円を渡していたほか、暴力団や台湾マフィアにも多額の現金が流れていた。

 八葉グループは、ミツバチの巣やカニの殻から抽出した健康食品の販売を代行して得た利益を配当するという触れ込みで、会員約5万人から約1550億円を集めていた。これらの資金のうち約1400億円が会員への配当にあてられたほか、沖縄県宜野湾市内のリゾートホテル建設用の土地約7000平方メートル、伊豆の研修所、都内の土地など5か所の土地、建物の取得に35億円が使われるなど、使途不明金約19億円を除く大半の使い道がほぼ解明された。

 このうち田所被告の私的流用分については、本人が口をつぐんでいたこともあって解明が遅れていた。しかし、関係者の事情聴取やグループの事務所などから押収した通帳などを分析した結果、グループで土地などを購入する際、不動産業者に手数料を高めに設定させて、その一部をリベートとして還流させるなどの手口で10億円の裏金をつくっていたことが判明した。

 田所被告は、付き合いのあった女性をホテルに呼ぶたびに現金を渡すなど、計4人の女性に裏金の中から約1億円を使っていた。会員となって損をした女性の中には「損をさせたのでかわいそう」と一度に1000万円を手渡された人もいた。また、田所被告は暴力団から脅されていたが、その暴力団にも、ボディーガード代名目で裏金の中から約1億円が渡っていた。

 田所被告は今年2月、捜査から逃れるため、台湾など海外に逃亡した。滞在中には持病が悪化して入院。健康保険がなく治療代がかさんだほか、入院中に有効期限が切れたビザを入手するため、台湾マフィアに数千万円を支払うなど、海外生活中には数億円もの大金を使っていたという。

 グループの元幹部は「飲むのは焼酎。いつも100円ライターを使い、山菜や干物を好んで食べていた。田所さんの暮らしぶりが質素だったので、信用してしまった。親しい女性たちに使っていたとは知らなかった」と話している。

 警視庁生活経済課では、これで資金の流れについてはほぼ解明したとしているが、年明けにも、会員を勧誘した上級会員52人について、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の容疑で書類送検する。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021230-00000201-yom-soci

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