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2002年12月30日(月) 19時11分

[焦点]ネット犯罪多発 反応鈍い教育現場−−進む低年齢化 /埼玉毎日新聞

 ◇どうなる「倫理」
 インターネットでゲームソフトなどを販売するとだました詐欺事件が摘発された。武南署に詐欺容疑で書類送検されたのは鳩ケ谷市の中学3年生の少年(15)だった。県警少年課によると、ネットに絡む事件で中学生が検挙されたのは県内初だ。パソコンや携帯電話の普及に伴い、ネット犯罪が多発している。低年齢化も進み、ネット倫理の重要性が問われるが、教育現場の反応は鈍い。【酒井祥宏】
 「ネットなら中学生でも商売ができると思った」。少年はこう供述し「気軽さ」を強調した。
 調べでは少年は7月、人気作家の小説をヒントにネット販売を計画した。中学生がネットビジネスを成功させるという内容だった。少年は携帯電話の掲示板に「ゲームソフト売ります」と書き込んだ。すぐに反応があったが、買値が安かったため中古店で売却した。「うまくすればだませると思った」という。その後アクセスした徳島県の男子大学生(20)に2210円を銀行口座に振り込ませたという。8月には、漫画喫茶のパソコンを使い、ゲーム機の架空販売で希望者に1万円を振り込ませたという。計16人から約16万円をだまし取ったことを認めている。
 少年の自宅にはパソコンはなく、「小学校でパソコンの基本動作を覚えた」と供述。だました金はカラオケやゲームセンターで使ったという。
 ◇10代の関連相談、前年同期の2.5倍
 ネットに絡む事件やトラブルが低年齢化している。県消費生活支援センターに4〜10月、10代から寄せられたネット関連の相談は55件で、前年同期の2・5倍に及ぶ。
 文部科学省によると、県内のパソコン設置台数は3月末現在、公立小学校で平均24・5台、中学校は42・9台。小学校で基本操作や情報収集方法などを、中学校では、著作権や個人情報の保護などネット倫理を教える。
 今回の事件について、鳩ケ谷市教委は「情報教育の問題というより、生活指導の問題」と話す。県生徒指導室は「日常的なマナーを教育現場や家庭で教えることが必要だ」と話し、情報教育の具体策は示していない。
 社会教育に詳しい元北海道女子短大講師、萩原茂裕さん(73)は「情報教育は技術ばかり教え、それに伴う倫理が重視されていない。使うのは人間、良いか悪いかは人間次第と教えなければならない」と指摘している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021230-00000001-mai-l11

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