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2002年12月29日(日) 07時03分

岩代・町民のデータ盗難 手薄な運搬浮き彫り河北新報

 28日明らかになった福島県岩代町民の個人情報テープ盗難事件は、厳密な管理を求められる個人情報の運搬が、手薄な態勢で行われている実態を浮き彫りにした。同日、町役場で記者会見した大内正男町長は「どこでも同様の事件が起こる可能性がある」と指摘。「暗号データは容易には解読できないが、一日も早く住民の不安を解消したい」と強調した。県も事件を受け、年明けに市町村の担当課長を集めた会議を開き、「セキュリティー対策と情報管理の徹底」を図る考えだ。



 大内町長は記者会見で、盗難の経緯などを説明。業務委託した「エフコム」(福島県郡山市)の社員が一人でテープを回収し、他の取引先にも立ち寄っていたことなどを明らかにした。

 データは社員が車を離れた数分の間に盗まれた。住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)稼働で、保護の必要性がクローズアップされた個人情報を収めたジュラルミンケースは、その間、外から見える後部座席に置き放しだった。



 大内町長は「想像もできなかった事態だ。今後の警鐘としてほしい」と強調。27日にエフコム側が謝罪に訪れた際、再発防止を求めたといい、同社は28日に(1)回収は2人が専用車両を使って行う(2)盗まれても追跡できるようジュラルミンケースに発信器を取り付ける—などの改善策を示したという。

 町とエフコムの契約には情報漏えいに対する損害賠償規定などが盛り込まれており、町は今後、対応を検討する。盗まれたデータには、住基ネットの情報も含まれているが、大内町長は「ネットに侵入された訳ではなく、切断などは考えていない」と語った。



 今回の事件について、県は「個人情報には常に慎重な取り扱いが求められる。非常に残念だ。今後、さまざまな分野でセキュリティー対策を進めたい」(市町村課)としている。

 町は28日、防災放送で全町民に事件を報告。個人情報の盗難に、町内には不安が広まった。

 「情報がすべて漏れてしまっては、何に使われるか分からない」と高校3年の根本沙織さん(18)。商店経営の大内常吉さん(75)は「暗号で分からないと言われても、怖い。運搬時の安全をもっと考えるべきだ」と訴えた。

[河北新報 2002年12月29日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021229-00000001-khk-toh

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