長崎県伊王島町の日鉄伊王島炭鉱などで働き、じん肺になった元従業員１３人が、炭鉱を経営していた日鉄鉱業（本社・東京）に総額４億２９００万円の損害賠償を求めた日鉄じん肺第２次訴訟で、長崎地裁（川久保政徳裁判長）は２５日、日鉄鉱業に計２億４６０万円の支払いを命じる判決を言い渡した。日鉄鉱業の敗訴が確定した第１次訴訟に続き、改めて企業責任を認めた。

　訴えていたのは、日鉄の伊王島炭鉱や二瀬炭鉱（福岡県）で働いていた元従業員１３人（うち２人死亡）。訴状などによると、１３人は「じん肺にかかったのは会社が十分な防じん対策を取らなかったため」として、１人当たり３３００万円の損害賠償を求めていた。

　第１次訴訟では、最高裁が０１年５月、日鉄の上告を受理しないことを決定。日鉄が原告に総額約２億５１００万円の支払いを命じた福岡高裁判決（００年７月）が確定した。　【松本光央】


［毎日新聞１２月２５日］ ( 2002-12-25-13:48 )

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