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2002年12月21日(土) 14時41分

新手にご用心!都内の「途中狙い」昨年の4倍増読売新聞

 金融機関で下ろしたばかりの現金が盗まれる「途中狙い」事件が東京都内で急増し、今年11月末現在で昨年同期比の4倍近くに達していることが分かった。特にATM(現金自動預け払い機)に打ち込む暗証番号を盗み見てからキャッシュカードを奪い、金を引き出す手口が目立っている。これまで犯罪が比較的少なかった都心の大手町や丸の内などのオフィス街でも被害が確認されている。歳末は金融機関を利用する機会が増えることから、警視庁は、手口を紹介するビデオを作成し注意を呼びかけている。

 同庁によると、途中狙い盗は先月末現在で117件に達し、昨年同期比で87件の増加。大半は中南米系グループの犯行と見られている。銀行などのATM付近で、預金を引き出した直後、「お金落ちてるよ」と声をかけられたり、ケチャップをかけられて、それに気を取られているうちに現金を盗まれるケースが多い。都心のオフィス街でも多発しているのが特徴だ。

 今年6月中旬、東京都千代田区丸の内にある銀行のATMコーナーで、カナダ人男性(28)が100万円を引き出して脇に置いた際、2人組の男に「現金が落ちている」と後ろから声をかけられ、足元に散らばっていた1000円札5枚を拾っている間に、100万円が盗まれる事件が起きた。このほか、京橋、銀座、四谷などでも発生している。

 ■注意そらし抜き取り

 途中狙い盗による犯行で、特に被害額が大きく、件数も増えているのが、ATMで来店者が現金を下ろす際、キー操作を盗み見て暗証番号を覚えた後、そのカードを盗んで、別のATMですぐに現金を引き出す“盗み見盗”。

 今年9月中旬には、同区丸の内の都市銀行出張所で、千葉県勝浦市の男性(56)が男に外国語で話しかけられたすきに、ATMに差し込まれたままになっていたカードを別の男に盗まれ、このカードで現金約180万円を引き出された。その翌日、同出張所に再び現れた自称フランス人の男(24)が張り込み中の警視庁丸の内署員に逮捕されたが、この男の供述によると、被害者がATMの操作をしている横で1人が暗証番号を盗み見し、別の男が男性に話しかけて注意をそらしたすきに、暗証番号を見ていた男がカードを抜き取ったという。

 また、11月中旬には、近くの銀行で預金を引き出したばかりの女性が、同区大手町の地下鉄ホームで数人の外国人に囲まれ現金10万円入りの財布を盗まれ、さらに数分後にカードで約50万円が引き出された。

 ■被害者は気付かず

 この手口では、同じカードを使って何度も金の出し入れを行っている客が狙われやすく、犯人はカードを盗んだ直後に、近くの金融機関で金を引き出すのが特徴だ。被害者の多くは、取られたことすら気付かず、係員に「ATMからカードが出てこない」と話している間に、現金を引き出されてしまうという。

 警視庁が作成したビデオでは、途中狙い盗の様々な手口を紹介し、「金融機関の中だからといって安心せず、周囲に不審な人がいないか気を付けて欲しい」と呼びかけている。

 また、千代田区にある大手都市銀行のATMコーナーには、「お金が落ちてますよ」と外国人女性に呼びかけられ、振り向いた中年女性の横から、男が現金に手をのばしている絵柄のステッカーが張られ、「こんな被害が増えてます」と注意を促している。

(12月21日14:41)

http://www.yomiuri.co.jp/04/20021221i305.htm

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