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2002年12月19日(木) 14時50分

<肺がん治療薬>承認前の副作用死55人 イレッサ問題で厚労省毎日新聞

 肺がん治療薬「イレッサ」(一般名ゲフィチニブ)の副作用問題で、厚生労働省は19日、治験を開始した98年から今年7月の承認前までに、海外で193人が重篤な副作用(疑いも含む)を起こし、このうち55人が死亡していたと発表した。17日の段階で副作用111人(うち死亡28人)と説明していたが、調査の結果、さらに数が増えた。同省は「こうしたデータを評価したうえで承認した」と説明しているが、評価方法をめぐって議論を呼びそうだ。

 厚労省によると、販売元のアストラゼネカ社は98年4月から、日本や欧米などの肺がん患者を対象にイレッサの治験を始めた。治験以外の試験的投与も含めると、今年4月までに約1万人以上に提供されたという。

 このうち、ア社が薬事法に基づいて同省に重篤な副作用として報告したのは▽98年4月から01年11月までに82人(うち死亡27人)▽01年11月からア社が承認申請をした今年1月25日までに36人(同9人)▽1月26日から7月5日の承認時までに75人(同19人)。01年11月から承認時までの死亡28人のうち、肺炎や肺塞栓症など呼吸器系の病気による死亡は14人だった。

 こうした情報について、同省医薬局の安倍道治・審査管理課長は「症例はイレッサとの因果関係が完全に否定できないものとして報告されたが、肺がんの進行に伴う死亡との疑いも否定できない。併用していた薬についても不明な点が多かった」と説明しているが、承認に踏み切った経緯をさらに精査するとしている。

 イレッサは、がん細胞を狙い撃つ「分子標的治療薬」で、正常細胞も傷つける抗がん剤より副作用が軽いとされ、7月16日から販売が開始された。11月25日までの間で、計291人に肺障害などの副作用が起き、うち81人が死亡している。 【須山勉】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021219-00001065-mai-soci

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