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2002年12月16日(月) 00時00分

スパムのボーダーラインjapan.internet.com

 複数のサイトの管理をしていると毎日大量のスパム(迷惑メール)が届く。.com ドメインが多いせいか、英語のスパムが9割を占めているが、最近は日本語のスパムも増えているようだ。

 スパムを送ってくるなんて信用を自ら落とすだけだよ、と冷ややかな目で見る一方で、スパムがこれほど増えているのは、ある程度効果があるからではないか、だとすれば一度試してみたい気もするな、という誘惑に駆られたことはないだろうか?

 私のもとに送られてくるスパムは、ほとんどが「赤点」の代物だが、稀に「ん〜、これなら効果あるかも〜」と個人的に及第点を与えたくなるものもある。

 私はスパムのことを、「自分の意思でメールアドレスを教示した覚えのない企業・個人から一方的に送られてくる電子メール」と簡単に定義している。スパムの大きな問題点は、「何らかの手段で本人以外から入手した」メールアドレスに営業目的の文面が「一方的」に送りつけられることだろう。

 逆にいえば、メールアドレスを入手した経緯と、なぜ送信先に選定されたかという理由に納得してもらえば、受け入れられる余地もあるのではないだろうか。いくつかの条件を満たせば、容認されるスパムもあるという仮説のもとに「スパムのボーダーライン」なるものを考えてみよう。

 まず、個人的な心情としては、to の欄に受取人のメールアドレスがないもの(bcc で一斉に配信されたもの)、本文に受取人の名前が記載されていないものは無条件でアウトである。第一、本当に自分あてに送られてきたメールかどうかわからない。

 仮に正しいメールアドレスが to の欄に記載されていても、なぜ私のメールアドレスを知っているのかについて、納得のいく説明が必要だ。よくあるパターンとしては、「御社のホームページを拝見しました」という書き出しで送られてくるスパムがあるが、「正しいメールアドレスと入手した経緯」と「本文に受取人の名前」は、スパムが容認されるかどうかは別としても、初めての相手にメールを送る際に記載すべき最低限のルールではないかと思う。

 もっとも「容認されるスパムがあるかもしれない」という仮説は、送る側に味方した勝手な思い込みで、いかなる条件を満たしたところでスパムは容認できないという人が圧倒的に多いのかもしれない。そこで受取る側のスパムに対する意識を弊社サイトでアンケート調査することにした。題して「スパム(迷惑メール)に関する意識調査」。集計結果および分析については、後日このコラムで紹介させていただく予定である。(期間は12月27日までと少々余裕があるので、よろしければご協力ください。)

 スパムがなくならない理由の一つは、インターネットで簡単にメールアドレスを入手できることだろう。安易にネットに落ちているアドレスを利用するとすぐにしっぺ返しを食う。1997年には、ビジネス書や年間購読雑誌で知られる出版社が新しく創刊するネット関係雑誌の告知を、JPNIC の whois データベースに登録されているネットワーク管理者あてに配信したところ、JPNIC が運営するメーリングリストでクレームが続出、同社は JPNIC に謝罪文を提出する羽目に追い込まれた。確かに whois データベースから抜き出したリストをそのまま使えば簡単にスパムが送れる。が、楽をしようとするとろくなことはないのである。

 (ただ、同社はこの時の教訓をその後うまく活かしているようだ。それについては、後日、インターネットリサーチに関するコラムで触れる予定である。)

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    http://japan.internet.com/ecnews/20021216/7.html

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