悪のニュース記事悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。 また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。 |
2002年12月13日(金) 12時46分
国境越えたオンライン名誉毀損訴訟(ZDNet)オーストラリアの最高裁は12月10日、メルボルンのビジネスマンが米Dow Jonesを相手取って起こした名誉毀損訴訟に関連し、Dow Jonesに対してオーストラリアの法廷で訴訟を継続することを命じた。この決定が、インターネット上の言論の自由を脅かすことにつながるかもしれないとの懸念が米国で生じている。Dow Jonesは米ニュージャージー州のサーバ上に名誉毀損にあたる素材を置いたとして提訴された。同社が国際展開している企業でオーストラリアにも物理的資産があることから、豪ビクトリア州の最高裁で訴訟を継続するほか選択肢はほとんど残されていない。オーストラリアの名誉毀損に関する法律は、米国の法律に比べて制約が多く出版社にとって不利であることから、同社はそうなることを避けたい意向だった。 しかし、この決定自体よりも脅威なのは、言論の自由がもっと規制された国がこれに習った動きに出ることかもしれない。 テネシー大学法学教授Glenn Reynolds氏は「これは悪いことではあるが、戦慄するほどのことではない。戦慄すべきは、オーストラリアの最高裁の今回の決定によって、言論の自由とは程遠い法律を持った国が同じことをするのが受け入れられるようになることだ」と指摘する。 中国やサウジアラビアなどの国では、当局が好ましくないと考えるサイトを遮断していると伝えられるが、Reynolds氏によると、今回の決定により、こうした国が検閲の新手段として、地元で名誉毀損訴訟を起こすようになる可能性もある。(ZDNet) |