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2002年12月12日(木) 02時17分
雇用助成金を詐取 緊急対策２８０万円 中国人ら５人逮捕（西日本新聞）福岡県警は十一日、国が緊急雇用対策として中小企業を対象に設けた助成金をだまし取ったとして、詐欺の疑いで福岡市中央区春吉三丁目、貿易会社「興隆」社長の黄山容疑者（２６）ら中国人四人と日本人一人の計五人を逮捕した、と発表した。ほかの逮捕者は、同市博多区中洲中島町、元「興隆」専務、万平（２９）▽同区住吉五丁目、中華料理店経営、奥田秀雄（５２）▽同所、同、王顕英（３０）▽福岡市南区和田四丁目、パート従業員于暁紅（３２）の四容疑者。 調べでは、五人は共謀して、中小企業が従業員を新規雇用した場合に給料の一部を助成する国の「中小企業雇用創出人材確保助成金」制度を悪用することを計画。二〇〇〇年十一月三十日、「興隆」が従業員三人を新たに雇い、半年間に約五百六十万円の給与を支払ったかのように装った虚偽申請書を雇用・能力開発機構福岡センター（福岡市）に提出。〇一年三月、申請の半額に当たる助成金約二百八十万円をだまし取った疑い。五人とも容疑を認めているという。 この制度は一九九九年に始まり、中小企業からの申請を厚生労働省の外郭団体、雇用・能力開発機構が審査している。しかし、不況が長引く中で、事業資金の確保に困った事業者にヤミ金融業者が不正受給の手口を唆し、資金回収に充てる実態が浮き彫りになるなど社会問題化。これまでに大分や鹿児島など十都府県で二十一件の不正受給（被害総額約一億六千万円）が発覚、約四十人が摘発されている。（西日本新聞） |