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2002年12月10日(火) 19時20分

[追跡・神奈川]血液診断の健康食品会社社長起訴 /神奈川毎日新聞

 ◇医学的に根拠ない分析法、メディア通じ全国普及
 医師の資格がないのに「バイタルチェック」と称する血液診断を行い、医師法違反容疑などで逮捕された名古屋市北区若鶴町、健康食品販売会社社長、吉原正登容疑者(36)が9日までに、医師法と薬事法違反の罪で起訴された。県警生活経済課の調べで、吉原被告が、医学的に根拠のない血液分析法を、メディアを通じて全国に普及させていた実態が明らかになった。【川久保美紀】
 ■バイタルチェック
 指先から採った一滴の血液を顕微鏡で拡大し、モニターに映し出す。吉原被告は、この方法を「LBA(Live Blood Analysis)」と呼び、「健康状態や生活習慣がわかる」とうたっていた。
 会員を募って検査を行い「血液中に尿酸結晶、バクテリア、糖分や中性脂肪の結晶、たばこのタールなどの異物がある」と説明し「肝臓が疲れている」「ホルモンのバランスが悪い」などと診断を下していた。
 吉原被告は97年、健康コンサルティング会社を設立。同社主催で講習会を開き、LBAを実践する「オペレーター」を養成していた。全国に約200人とされるオペレーターを通じて各地でバイタルチェックを行い、普及させていった。
 健康をテーマにしたテレビ番組にも多数出演。「最新の分析法」と紹介され、タレントや視聴者から血液を採って実演していた。
 ■「感覚でやっていた」
 吉原被告にこの方法を教えたのは、健康食品を販売している米国人だった。吉原被告は、この方法が医学的研究に基づくものかを追究することなく、独自にマニュアル化してテキストを作成。血液の写真に西洋医学書から抜粋した解説を組み合わせ、写真と解説がかみ合わない部分もあったという。
 調べに対し吉原被告は「診断は根拠もなく感覚でやっていた」と認めた。血中の異物についても「プレパラートに付着したごみが血液に混じることもあり、実際には何かわからない」と供述したという。
 また、「米国で修得した」と称していた「LBA資格」も、資格認定機関である米国法人自体を、会員の信頼を得る目的で自ら設立していたことが分かった。
 専門の臨床検査技師は「尿酸結晶やたばこのタールなど血液中で見たことがないし、顕微鏡で見ることも不可能。血中に異物があること自体大変なこと」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021210-00000001-mai-l14

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