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2002年12月10日(火) 14時45分

HOYAの耐衝撃性レンズが強度不足、回収はせず読売新聞

 大手光学機器メーカー「HOYA」(東京都新宿区)が1996年から販売しているメガネ用の耐衝撃性レンズのうち、少なくとも約1万3500枚が、通常の製品と同じレベルの強度しかない規格外品だったことが10日、分かった。納期に間に合わせるため、工場の担当者が独断で、本来2回行うべき作業工程を1回に減らしていたという。通常製品と比べ、格段に割れにくい耐衝撃性レンズは、卸価格で1枚約400円、小売価格で約2000円高く売られているが、同社は「通常製品と同じ強度はあり、安全上問題はない。規格外かどうか、特定も難しい」として、回収・返金は行わないとしている。

 HOYAによると、問題のレンズが製造されていたのは、滋賀県水口町、佐賀県鳥栖市、札幌市、東京都羽村市の4工場。今月上旬、内部関係者と見られる人物から匿名の内部告発があり、工場の作業日報を調べたり、作業員から聞き取り調査を行ったりした結果、不正が分かった。

 耐衝撃性レンズは、レンズを特殊な液体に2回浸すことで、この工程が1回の通常製品より、割れにくさを4—8倍高めた製品。「バイフォーカル1.5」「HILUX THINレンチキュラー」などの商品名で、計842万枚が出荷されている。

 作業日報は99年4月以降分しか残っていなかったが、作業員らの話から、不正はこれ以前から行われていた可能性が高いという。同社では、規格外のレンズは、記録上確認できない分も含めると、4万枚近くに上ると見ている。

 同社総務部の谷田部徹ゼネラルマネジャーは、「その商品が規格外だったかどうか特定するには、衝撃テストを行う必要があるが、規格通りでも、1度テストすれば傷が残ってしまうので、回収や返金は難しい。しょく罪の意味で、当社の取りすぎ分を上回る1億円をアイバンクなどに寄付したい」と話している。

 同社は担当のビジョンケア事業部門の20人以上を、4日付で1か月10%の減給処分にした。問題となった製品に関する問い合わせは(電)0120・504270へ。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021210-00000405-yom-soci

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