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2002年12月09日(月) 00時00分
常連狙った美容師詐欺 信頼逆手に１億２千万円（神戸新聞）神戸市内の美容師が経営していた美容院の常連客から現金をだまし取っていた事件で、兵庫県警捜査二課と垂水署は九日午後にも、詐欺容疑で同市垂水区霞ケ丘、元美容院経営の女（５３）＝詐欺罪で公判中＝を再逮捕する。「親切な人」と信じこませては、相談相手のいない一人暮らしのお年寄りらから得た信頼を逆手に取り、犯行を重ねていた。同課などは少なくとも、客三人から計約一億二千万円をだまし取ったとみている。 調べによると、女は昨年六月四日、客の同区内の女性に「借金していれば税務署に所得を申請する際、税金が一部免除される。一カ月後に返済する」などともちかけ現金千二百万円をだまし取ったほか、四日後にはさらに「調べたら借金が千五百万円ないと免除されない」とうそをつき、二百万円をだまし取った疑い。 同容疑者は、常連客の面倒見がよく、高齢者の相談に乗ったり、自宅まで出張して髪を切るなどして信頼も厚かったという。しかし、それを逆手にとり、多額の貯金があるお年寄りらに目をつけては犯行に及んでいた。 「事業に失敗した弟に、資金援助するためにやみ金融に借金がある」と供述。生活も派手で、高級車やブランド品を買うなどしていたという。 返済ができることを信じさせるために、自分が資産家であることを装い、所有地の図面を見せ、借金する際には預金通帳と印鑑を相手に預けるなどしていたという。 同容疑者は今年六月、八十歳代の女性から、介護付きマンション入居の手付金として約七百万円を詐取したとして逮捕された。 |