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2002年12月07日(土) 21時02分

[「090」のワナ]潜行するヤミ金融/下 陰に暴力団、捜査難航 /熊本毎日新聞

 ◇債務者にも自己責任重く
 熊本、長崎両県警の合同捜査本部は昨年、暴力団と「090金融」の蜜月ぶりをあらわにした。5〜9月に逮捕した暴力団幹部ら金融業者8人は、九州北部で2200人に8500万円を貸し付け、1億6400万円の不当利益を得ていた。利息は「4日に2割以上」の暴利だった。
 捜査は難航した。連絡用の携帯電話は債務者名義。返済先の口座も他人名義で、足が付かない。貸し付け場所のパチンコ店駐車場で張り込み、車を追跡。車は福岡、長崎と飛び回り、拠点はマンスリーマンションだった。
 事務所の捜索では、債務者から取り上げたらしき大量の携帯電話が押収された。捜査員は「目の前の業者を逮捕するだけでは組織が生き残る。慎重さが求められる捜査だった」と振り返る。
   ◆  ◇
 芽を摘まずに根を絶つ捜査手法。一方で限りない相談に追いつかないジレンマもある。一義的には借り主の自己責任が求められる。
 県北部の男性(45)は6月以降、090金融など十数件から債務を負ったが、払い過ぎた利息の返還を業者に請求し、8月までに借金をほぼ清算した。「ありとあらゆる手段を使った」という。
 090金融に対しては、業者の横のつながりを逆利用。取り立てを迫る業者に「○○を知ってるだろ。今の脅しは全部録音していますよ」と返し、他業者の居所を聞き出した。
 突き止めた業者には、告訴も辞さない意向を伝え、超過返済分の返還を求める文書を送りつけた。業者も違法性は認識している。金は返ってきた。
 「借りる方も悪いから、誰も助けてくれない。業者をつぶす覚悟で必死に立ち向かった」と振り返る。
   ◆  ◇
 「熊本クレ・サラ・日掛被害をなくす会」は年内にも、高利息の貸金業者100社以上を県警に一斉告発する方針だ。県貸金業協会の大迫安弘常務の指摘が債務者にのしかかる。「痛い目に遭っても、また借りる人がいる。ヤミ金融が生き延びる第一の問題は債務者。借りなければ、業者は自然と壊滅する」【石川淳一】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021207-00000002-mai-l43

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