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2002年12月03日(火) 16時46分

田所容疑者、八葉の創業直前にも同種の事業で破綻朝日新聞

 健康食品販売会社「全国八葉物流」など八葉グループによる詐欺事件で、元名誉会長の田所収容疑者(68)=詐欺容疑で逮捕=が99年9月に八葉の事業を始める直前にも、同様の事業を破綻(はたん)させ、損害を被った会員などから返済を迫られていたことが関係者の話でわかった。すでに金融機関などからの借り入れも期待できなかったとされ、警視庁などの合同捜査本部は、資金の手当てに困った同容疑者が手っ取り早く調達するため、八葉の事業を始めたとみて調べている。

 関係者によると、田所容疑者は東京都渋谷区に健康食品販売会社「エス・ティー商会」を設立し、98年ごろから、健康食品や健康飲料を知人に紹介・販売した会員に手数料を支払うマルチ商法を展開した。しかし、商品の売れ行きが伸び悩み、99年夏ごろまでに、会員らへの手数料の支払いが滞るようになり、間もなく破綻した。

 田所容疑者が抱えた債務は会員の損害金を含め、計2000万円余りに上ったと見られる。同容疑者は過去に手がけたマルチ商法でも失敗し、手形の不渡りを出して倒産を繰り返して、資金の調達手段は持ち合わせていなかったという。

 関係者の一人は「田所容疑者は同商会の破綻前後に、八葉の事業を思いついたようだ」と明かす。損をした会員には、破綻直後に「八葉の事業配当で損金を穴埋めできる」と言って出資させていたという。

 田所容疑者はこれまでの調べに対して、「(八葉の事業は)いずれ破綻することを分かっていながら始めた」などと供述している。このため、捜査本部は、同商会の事業で損をした会員に返済を強く迫られたことをきっかけに、同容疑者が場当たり的に八葉の事業を始めたとみている。

 田所容疑者は昨年末に八葉の事業が破綻し、配当を受けられなくなった会員から返済を求められた時も、「新会社を設立して、新しい配当システムで債務を弁済する」などと言っていた。(16:37)

http://www.asahi.com/national/update/1203/027.html

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