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2002年11月30日(土) 13時01分

講演会:中国人ら十数人からの抗議で中止に 金美齢さん毎日新聞


 東京都立川市女性総合センターで来月1日に予定されていた台湾人の評論家、金美齢さん(68)の講演会が、同市在住の中国人ら十数人からの抗議で中止に追い込まれたことが30日、分かった。

 講演会は、地域の外国人と市民が交流を深める「国際交流フェスタ」の行事の一つで、民間国際交流団体で組織する実行委員会が主催。金さんが「アジアの今を語る(仮題)」と題して話す予定で、今月15日発行の同市広報誌に開催告知が掲載された。

 ところが、同19日、立川市と実行委員会あてに「立川市民及び在勤者」と名乗る中国、台湾出身者ら18人の連名で、「抗議書」が提出された。実行委関係者によると、抗議書では「台湾独立運動の第一人者である金氏を講師に呼ぶのは政治的であり、中国人に対する侮辱である」などとしていた。

 実行委が抗議書を提出したメンバーに面会し、「政治的な話を避ける」「立場の違う人物を呼んで対論形式にする」などの提案をしたが、「講義内容いかんにかかわらず反対する」と強硬な姿勢だったため、金さんにわびて中止を決めた。

 関係者は「(抗議者らは)とりつくしまがなく、脅威に感じた。抗議活動が拡大する恐れがあり、金さん自身に迷惑をかけることも想定し、中止せざるを得なかった」としている。 

 金さんは台北市生まれ。1959年、留学生として来日し、早稲田大学文学部に入学。71年、同大学院博士課程修了。在学中から台湾独立運動に参加し、61年から92年までの31年間、台湾への帰国の道を閉ざされた。ケンブリッジ大客員研究員などを経て、評論家として活躍。00年から台湾総統府国策顧問を務めている。

 作家の佐木隆三さんの話

 こんなことが慣例になると、事前に抗議すれば、いろいろなことをやめさせることができると考える人が増えないかと気がかりだ。どんな意見の持ち主でも、まず論争の場を設けるということが大事だ。会場は市の施設でもあり、こんなことがまかり通ってはいけない。

[毎日新聞11月30日] ( 2002-11-30-13:01 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20021130k0000e040038003c.html

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