悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年11月30日(土) 15時01分

八葉物流事件:「救済」と便乗マルチ 複数の組織が勧誘毎日新聞


 八葉グループの巨額詐欺商法事件で、同グループが破たんした昨年末以降、高配当をうたった複数のマルチ商法組織が、「八葉被害者の救済」と称して会員募集キャンペーンを行っていたことが分かった。中には八葉グループの被害者集会で直接、被害者を勧誘する組織もあった。こうした組織の中に八葉グループ同様にすでに配当が続かず破たんし、被害がさらに拡大するケースもあるという。

 今年7月に事実上、事業を停止した宝石販売会社「世界貿易コミット」(東京都中央区)は、八葉グループが配当を停止した直後の今年元日付で、会員に八葉被害者向けのキャンペーンを行うと通知を出した。実際、今年初めに群馬県内で開かれた被害者集会で、担当者が「1年で3倍だから八葉の損害はすぐに取り戻せる」などと勧誘していたことが確認されている。

 同社は貴金属を30万〜360万円分購入すれば会員資格が得られ、1年で3倍の配当が受けられると宣伝していた。

 また、今年10月に破産宣告を受けた宝石販売会社「グランドキャピタル」(新宿区)は今春、「八葉の被害者だったことを証明して入会すれば特別なマージンを支払う」というキャンペーンを実施していたという。

 元八葉の会員の一人は「ほかのマルチ商法組織の会員になった八葉被害者は知人だけで少なくとも数十人いた。八葉で利益を得た人のなかにも今回は1000万円損した人もいる」と証言する。

 八葉物流被害対策東京弁護団(団長・宇都宮健児弁護士)によると、八葉グループの幹部が自ら新たなマルチ商法を設立し、被害者を入会させようとしたケースも複数あったという。宇都宮弁護士は「被害者や幹部が新たなマルチ商法に加わり、また被害を生むという歴史を繰り返してきた。連鎖を断ち切るため、違法なマルチは絶対もうからないと認識すべきだ」と話している。 【竹中拓実】

[毎日新聞11月30日] ( 2002-11-30-15:01 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20021130k0000e040054000c.html

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ