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2002年11月28日(木) 15時01分

<八葉物流事件>自殺した中堅幹部も 会員の人間関係に亀裂 毎日新聞

 八葉グループの巨額詐欺商法事件は、約5万人の会員の人間関係にさまざまな亀裂をもたらした。会員は被害者と同時に加害者にもなるシステム。警視庁と沖縄、愛媛両県警の合同捜査本部の調べで、破たん後、動機は特定できないが中堅幹部クラスの会員が自殺した例もあるという。

 都内の40代の女性会社員は昨年6月、喫茶店でたまたま隣り合った年配の女性から勧誘された。「お金なんていくらでも天から降ってくるのよ」との言葉に、半信半疑だったが、月2回24万円の配当が振り込まれていた預金通帳をみせられ、150万円を投資した。

 振り込みが続くうち、今度は自分が知人5人を誘い入れていた。計約150万円の仲介料も受け取った。だが、昨年12月八葉グループは破たんした。

 グループに残った資産は約81億円。会員らの債権額は届け出分だけでも約518億円。完全な被害回復は望めない。自分は配当分では、70万円近くの被害を抱えた。そのうえ破産管財人から利益分の返還を求める通知も来た。

 「私がバカだった。忘れよう」と思った。でも自分を誘い入れた知人が目の前で「私もだまされた」と肩を落とした時、恨む気持ちを持った。自分が勧誘した5人には、せめてもの償いにと、仲介料150万円を渡した。しかし、5人が自分を恨んでいるのでは、という思いは消えない。

 27日、元名誉会長の田所収容疑者(68)ら14人が詐欺容疑で逮捕された。しかし、失った人間関係は戻りそうもない。 【竹中拓実】


[毎日新聞11月28日] ( 2002-11-28-15:01 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=28mainichiF1128e076&cat=2

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