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2002年11月28日(木) 11時27分

[破たんしたマルチ革命・八葉物流巨額詐欺事件]/上琉球新報

 巨額の出資金を集めたまま破たんした全国八葉物流(北谷町)の出資法違反事件は、同企業グループの県内幹部2人を含む14人が逮捕される被害総額約500億円の巨額詐欺事件に発展した。県内でも同社に2980人が出資しており、被害額は数億円に達するとみられている。幹部らは「150万円が1年で倍になる」「マルチ革命を起こす」などの甘い言葉で会員を勧誘。しかし、“革命”は起こらなかった。繰り返される同様な事件。なぜ、被害者はマルチ商法にはまるのか。事件の背景を探った。

 ◆何もせずに
 全国八葉物流は、1口約150万円の健康食品販売の代理店会員などを募集し、出資金を集めていた。健康食品の販売は同社が代行、会員は何もせずに配当が得られるシステムで大幅に会員を増やしたが、実際には健康食品の販売はほとんど行っていなかったという。
 本島南部に住む女性は友人の勧誘を受け、昨年10月に入会、1口分約150万円を出資した。入会した当月末から配当が始まり、「実際に入金があったのでこれは本物だと思った」という。同社の説明会に出向くことはなく、ただ、勧誘の時に言われた「毎月の振り込みがあって資金が倍になる」との言葉を信じ切っていた。しかし、計4回、約47万円の配当があっただけでシステムは破たんした。

 ◆「革命起こす」
 「こんなもので成功したためしはない」。別の被害者の女性は当初、入会の意思はほとんどなかったという。そんな彼女に八葉グループの幹部らは「普通の(マルチ商法)とは絶対に違う。マルチ革命を起こす」と繰り返し説明した。彼女を誘った友人は「投資が十倍になった」とも。説明を聞くうち徐々に気持ちに変化が表れ、1口だけ入会する気になった。
 女性はシステムを「悪いこと」のように感じながらも、その輪がどんどん広がっているような気がしていた。気付いた時には自身の出資も3口に増え、いつのまにか妹も会員になっていた。妹が入会したその日、数時間後にはシステム破たんのうわさが聞こえてきたという。
 同社は昨年12月、県内でもお年玉獲得大キャンペーンと称して出資金の拡大を図っている。被害者の男性は「幹部らが逮捕されたことで問題の解決ではない。破たん直前にキャンペーンを実施して金を集めるなど、わなは巧みに仕掛けられていた」。そのころ、同社は既にシステムもろとも破たんに向かっていた。(琉球新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021128-00000001-ryu-oki

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