大阪市北区の雑貨販売会社と関連会社が商品を仕入れながら代金を支払わないまま事務所を閉鎖した取り込み詐欺疑惑で、大阪府警捜査２課は２７日、雑貨販売会社「エコテック」元営業事業本部課長、石原淳一（３８）、関連会社「大平商栄」元大阪営業所営業本部長、李鎬彦（４５）の両容疑者ら５人を詐欺容疑で逮捕した。グループの未払い代金の総額は、全国数百社分の約５０億円に上る見通しで、過去最大級の取り込み詐欺事件に発展する可能性がある。

　調べでは、石原容疑者らは０１年１０〜１１月、大阪府内の会社から家電製品約６００万円分を仕入れ、代金を支払わないまま事務所を閉鎖した疑い。李容疑者らは同７月ごろ、同様の手口で遊技用品約３００万円分を府内の会社から仕入れ、代金を支払わなかった疑い。

　関係者によると、エコテックは８９年の設立後、ほとんど活動していなかったが、０１年夏ごろから神戸市や北九州市に営業所を突然開設、家電製品や食料品など換金性の高い商品の取引を始めた。当初は小口取引を続けて信用を高め、多額取引をし始めた昨年１１月に代金を支払わないまま、事務所を閉じた。　【麻生幸次郎、鵜塚健】


［毎日新聞１１月２７日］ ( 2002-11-27-13:56 )

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