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2002年11月27日(水) 03時30分
＜八葉物流＞破たん直前に「寄付」強要 幹部１４人を逮捕へ（毎日新聞）「全国八葉物流」（本社・沖縄県北谷（ちゃたん）町）の出資法違反事件で、同社が昨年１２月末に破たんする直前の１０月、幹部会員に会社への「寄付」を強要していたことが分かった。警視庁生活経済課と沖縄、愛媛両県警の合同捜査本部は、同社が行き詰まりが必至となったため、なりふり構わぬ資金集めに走ったとみている。合同捜査本部は、１２月の新規会員については、こうした会社の実情を隠し、配当できなくなることを承知で新規投資を募ったと断定。田所収名誉会長（６８）ら幹部１４人について詐欺容疑で逮捕状を取り、２７日に逮捕する。これまでの調べでは、田所名誉会長らは昨年１２月、「新春お年玉獲得大キャンペーン」と称し、事業が順調に続くように装い、会員約３０人から約７０００万円をだまし取った疑い。同月１カ月間で約１９５億円を集めていたが、容疑の固まった分を立件する。 捜査本部の調べや元幹部会員らの話によると、同社は新規投資を配当に回す自転車操業を続けていた。昨年９月、会員から集めた金が約１２７億円だったのに対し、配当が約１５４億円と２７億円の赤字となった。このため１０月中旬、幹部会員を集めた全国各地の会合で幹部らが、「新商品開発協賛金」という名目で配当や返済期日の決まっていない資金の提供を求めた。 １口１００万円で、会員のランクに合わせ３〜３０口のノルマを課すなどしたため、会員らは実質的な寄付と受け取ったという。会場では同社側の担当者が「今後入会が減ることが考えられるため、資金ストックが必要だ」などと説明、田所名誉会長自身も同様の発言をしていた。 また、無料郵送していた月刊の会報も１１月から一方的に有料化し年間６０００円を配当金から差し引き、会員からクレームが殺到したという。 元幹部会員らによると、寄付は数億円しか集まらなかったため、１１月初旬に１口５万円に減額したが、１１月も収支は大幅な赤字を記録していたという。これらの寄付はほとんど返済されることはなかった。 【竹中拓実】（毎日新聞） http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021127-00000154-mai-soci |