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2002年11月26日(火) 12時22分

<証取法違反>ネット接続仲介業者MTCIの会長を逮捕 毎日新聞-全文

 東京地検特捜部は26日、インターネット接続仲介業者「エムティーシーアイ」(MTCI、東京都港区)会長の早川優容疑者(52)を、未公開株の公募をめぐる証券取引法違反の疑いで逮捕し、証券取引等監視委員会と合同で関連先の家宅捜索に着手した。同社は接続サービスも停止し、事実上破たんしている。IT(情報技術)バブルに乗って急成長する一方、不明朗な経理処理が指摘されており、特捜部はこうした資金についても解明を図るとみられる。

 調べによると、MTCIは99年10月、インターネット接続事業などのITビジネスを行うために、市場や証券会社を通さずに、経済新聞の広告などで未公開株の出資を募った。早川容疑者は、約5億5234万円の株取得資金を別会社に預託したように装う虚偽の内容の財務諸表を作成し、これを掲載した有価証券届け出書を関東財務局に提出した疑い。

 この見せ掛けの株取得資金により、固定資産が約2倍に水増しされたことになる。特捜部は、会社を大きく見せることで、株の公募を円滑に進めるためだったとみている。

 この公募では、937株を売って、約24億円の資金を調達した。額面5万円の1株が256万円の値をつけて話題になったが、現在では無価値になっている。

 MTCIの事業はその後頓挫し、00年8月の決算を監査法人が承認せず、株主総会は以後開かれていない。

 早川容疑者は政界にも人脈が深く、00年1月の新年会には、自民党の現職閣僚や衆院議員ら政治家5人が出席し、故・小渕恵三元首相ら当時の閣僚も祝電を送った。衆院議長を大会名誉会長にした「衆院議長杯」と銘打ったテニス大会を開いたこともあった。早川容疑者は00年10月、資金の集め方に不明朗な点があるなどとして、警視庁の参考人聴取を受けていた。


[毎日新聞11月26日] ( 2002-11-26-12:59 )

http://news.lycos.co.jp/topics/society/commercial_law.html?d=26mainichiF1126e059&cat=2

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