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2002年11月24日(日) 03時20分

<八葉物流>破たん直前に195億円集める 詐欺で立件へ毎日新聞

 「全国八葉物流」(沖縄県北谷(ちゃたん)町)の出資法違反事件で、同社が破たん寸前の昨年12月に特別キャンペーンを展開して約195億円を集めていたことが分かった。当時、同社は取引先への支払いが遅れ、幹部間では「破たんが近い」との話が出ていたという。詐欺容疑で幹部十数人を立件する方針の警視庁生活経済課と沖縄、愛媛両県警の合同捜査本部は、同時期の駆け込み集金が特に悪質とみて、その一部を立件対象にする。

 捜査本部の調べや内部資料によると、同社は栄養補助食品の販売事業と称し、投資すれば月2回ずつ配当し1年間で倍額になると宣伝した。しかし、食品販売は形だけで利益はほとんどなく、新規投資の大部分を配当に回し、残りを食品メーカーへの支払いや従業員給与などに充てていた。

 昨年11月には、新規投資が約153億円で、配当が約185億円と32億円の赤字を計上。このため、12月は「新春お年玉獲得大キャンペーン」と称し、会員の入会仲介料を増額するなどして、195億6800万円を集めた。

 当時、食品メーカーなどに約20億円の支払いを求められており、田所収名誉会長(68)は、昨年11月ごろから一部幹部らに「もう会社はつぶれる」と話していたという。元グループ幹部の一人は「会員を集めれば集めるほど配当金も多く必要なシステムで、田所名誉会長は昨年3月の段階で『うまく持ってもあと半年』と話していた」と明かす。

 同社は「事業は順調」と会員に説明していたが、12月初旬に突然、配当日(16日と月末)のうち16日分を19日に変更し、同月14日までだったキャンペーン期間も年末まで延長した。しかし、28日の配当日に配当できず、今年1月末に自己破産した。

 捜査本部は、幹部らは少なくとも昨年末には、配当が間もなくできなくなることを承知で、会社の実情を隠して新規投資を募ったとの見方を強めている。同時期の集金の一部について立件し、さらに破たんの認識時期について追及する方針だ。 【竹中拓実】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021124-00000137-mai-soci

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