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2002年11月09日(土) 15時01分

<詐欺容疑>南証券元幹部を告訴へ 架空の投信販売と 無職女性 毎日新聞

 「南証券」(前橋市、00年破産)の平田浩一元社長(36)らが投資顧問会社を海外に設立したように装い、投資家ら約500人に架空の投資信託商品約10億円分を販売したとされる問題で、神奈川県内の無職女性(70)が「出資金名目に4000万円をだまし取られた」として、同社元幹部(44)を詐欺容疑で刑事告訴する方針を固めた。警視庁は破産直後に約32億円分の有価証券を持ち出したとして、平田元社長を業務上横領容疑で指名手配しているが、今回の告訴とあわせて南証券の破産劇をめぐる不透明な資金の流れを解明する。

 告訴されるのは、平田元社長がオーナーだったとされる投資顧問会社「グース・アンド・グリドアイアン(G&G)社」の元日本代表の男性=東京都港区在住。

 元代表と平田元社長は、「元本保証」などをうたい文句に投資信託商品の購入を女性に勧め、99年7月ごろから11月ごろまでの間に計5回、同社日本支社名義などの預金口座に計4000万円を振り込ませていた。

 破産管財人の調査で、00年6月の破産時点で、資産はグループ5社を含めて計約3000万円しかなく、資金運用を証明する資料もほとんど残っていなかった。女性側は「当初から、金を返済する意思も能力もなかった」とみている。

 同社は98年8月、「英国領のタックスヘイブン(租税回避)地域で投資運用益を管理し、日本の不動産や成長企業に投資する」との触れ込みで外国投資信託商品の募集を開始。金融監督庁が同12月、「投資信託に当たらない」と注意処分にしたが、平田元社長らは南証券破産直前の00年2月末まで商品販売を続け、首都圏の約500人から計約10億円を集めたとみられる。

 本社はニューヨーク市としていたが、同市法務局に商業登記簿もなく米国証券業協会に届けもないことが毎日新聞の調べで分かっている。

 南証券をめぐっては00年3月、金融監督庁が「(南証券は)債務超過なのに会社整理の意図も明確でない。非常に悪質だ」として、金融機関に対して初の破産申し立てを行った翌日、平田元社長が約32億円分の有価証券を持ち出したまま行方不明になった。警視庁捜査2課は同4月、業務上横領容疑で南証券を家宅捜索するとともに、平田元社長の逮捕状を取って行方を追っている。 【千代崎聖史】


[毎日新聞11月9日] ( 2002-11-09-15:01 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=09mainichiF1109e068&cat=2

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