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2002年11月07日(木) 10時20分

2万借りて返済100万円…090金融スポニチ

 携帯電話を使った「090金融」の手口で違法な高金利を取っていたとして、北海道警釧路署は6日までに、出資法違反(高金利の受領)容疑で、釧路市の貸金業山本尊恵容疑者(27)を追送検した。こうした被害を受け、「全国貸金業協会連合会」(小倉利夫会長)は、今月5日から12月4日までを「ヤミ金融苦情受付強化月間」に指定。全国からの電話相談受け付けを開始し、5日だけで約120件が寄せられた。

 090金融とは、勧誘のチラシに「090」で始まる携帯電話の番号と業者名、うたい文句だけが書かれた新手のヤミ金融。チラシは電柱に張られたり、ダイレクトメールや、パソコン・携帯電話にメールで送られてくることもある。融資交渉は携帯電話で行われ、業者は事務所も設けず、車の中などで金銭をやりとりすることが多い。数万円からでも借りられるなど貸付額が少額なのが特徴。「あきらめないで!本日5万円まで」「1週間は無利息」などのうたい文句で勧誘するが、実際には利息が数日で1万円以上になるなど超高利で、取り立ても厳しい。

 全国貸金業協会連合会の担当者は6日、本紙の取材に「犯罪だと分かっていない人が多い。本当は被害に遭ったら警察に訴えてほしいぐらい」と語った。

 ヤミ金融が増えた背景には、00年6月に出資法の法定金利の上限が年40.004%から29.2%に引き下げられたことがあるとされる。同担当者は「みんな初めはテレビCMなどで見た貸金業者から借りる。しかしそういった業者は貸し倒れを避けるために確実性を求める。2、3社から借りている人や、返済されないリスクを感じる人に対しては貸し渋るようになった」と話す。

 どこも貸してくれないとき、あるいは他からの取り立てが厳しいときなどにうまく接近してくるのがヤミ金融業者。消費者は「まだ貸してくれるところがあるんだ」と高い利息も承知の上で手を出してしまうという。同担当者は「2万円を借りて、月に4万〜5万円を返済しても終わらず、結局年に約100万円を払った人もいる」と指摘。脅迫まがいの電話が本人だけでなく、男性であれば職場にかかり、同僚や上司を怒鳴りつけ、女性であれば夫の職場にかける。子供の学校へ電話をかけるケースも多いという。同会の電話相談の番号は(電)0570(083)730。


 ≪法定利息の280倍≫追送検された山本容疑者は今年1月21日から10月15日までの間に、いずれも釧路市在住の女性会社員(42)ら3人に対し計約12万円を貸し付け、法定利息(1日0.08%、計約980円)の約280倍に当たる計約27万4500円を余計に受け取った疑い。調べに対し同容疑者は「昨年10月から営業を開始し、これまで約25人に貸し付けた」などと供述しており、釧路署は余罪を追及している。同容疑者は10月下旬に貸金業者法違反(無登録)容疑で逮捕されていた。

http://www.sponichi.co.jp/society/kiji/2002/11/07/04.html

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