許認可や指導監督権限を持つ行政機関の職員が、暴力団の関係する企業などから便宜を図るよう不当な要求を受ける被害が深刻化していることから、警察庁刑事局と警備局は７日、全国の警察本部に「行政対象暴力」の取り締まりの強化を指示した。
　警察庁は今回の指示の中で、行政対象暴力を「暴力団、総会屋、右翼が不正な利益を得る目的で、行政機関または職員を対象に行う違法・不当行為」と定義した。暴力団対策法に基づき、全都道府県と市町村に「不当要求防止責任者」を置き、不当な要求があった場合に同法に基づく中止命令などを速やかに出せるよう自治体と警察の連絡体制の強化を求めている。
　また、同庁は日弁連と連携し、都道府県警と各地の弁護士会が、被害を受ける恐れのある行政機関の職員の保護や相談対策で協力していくことを申し合わせた。　

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