悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年11月07日(木) 10時56分

<サイバー攻撃>警察施設に3カ月で5万件超 1台に1日10件 毎日新聞

 全国の警察施設に対するサイバー攻撃が7〜9月の3カ月で5万1104件に上ったことが、警察庁が初めて実施した調査で明らかになった。コンピューター1台当たり1日約10件の攻撃を受けたことになる。同庁は「24時間接続しているパソコンは、同じ程度の攻撃を受けている可能性がある。ワクチンソフトなど安全対策を万全にしてほしい」と、企業や一般ユーザーにも警戒を呼びかけている。

 サイバー攻撃の実態を調べて公開するのは世界でも珍しく、今後、各国に情報提供し、サイバーテロ防御を推進していく。

 同庁は今年4月、外部と常時ネットワーク接続している全国都道府県警など警察施設57拠点を24時間監視する「サイバーフォースセンター」の運用を始めた。運用が軌道に乗った7月から3カ月間を調査した。

 それによると、攻撃を受けたうち約85%の4万3181件は、ハッカーがコンピューターがどこに接続されているかを探索したり、プログラムの利用情報を集めるなど、「攻撃の準備行為」で済んでいた。

 しかし、約11%の5780件は、大量にアクセスを繰り返したり、誤作動させてコンピューターを乗っ取ろうとしたり、動作を停止させるような危険な攻撃だった。防御により実害はなかった。

 攻撃の発信元(経由地の可能性もあり)で多かったのは、▽イタリア20.6%▽米国18.8%▽日本18.2%▽中国7.2%▽韓国5.9%▽イスラエル4.9%▽ドミニカ共和国3.8%——など。イタリアは9割以上が攻撃の準備行為だったが、韓国からは遠隔操作を目的とした直接攻撃が半数以上あるなど、国によって特徴があった。

 調査結果は外国司法・警察機関にも提供して、ハッカー対策の連携強化に役立てるほか、今後も定期的に公表し、日本でのハッカー状況を調査する。 【大坪信剛】

 ネットワーク犯罪に詳しい園田寿・関西大法学部教授(刑法) ネット犯罪は、世界のどこでも標的となり得ることが統計的に裏付けられた。重要な情報は一極集中を避けたり、ネット上には置かないなどの対策を考える資料となる。セキュリティーが強固だといわれる警察でも頻繁に攻撃を受けるのだから、国や企業が一元的に個人データを集めたネットワークシステムにも、警鐘を与えるものだと思う。


[毎日新聞11月7日] ( 2002-11-07-10:56 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=07mainichiF1107e020&cat=2

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ