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2002年11月04日(月) 03時20分

<プロポリス>中国産を豪産と偽り日本で販売 豪の健康食品会社毎日新聞

 シドニーの健康食品販売会社「イクソン・トレーディング」が中国で製造させていたプロポリスドリンクをオーストラリア産と称し、日本へ輸出・販売していたことが、オーストラリア政府や厚生労働省などの調べで分かった。同政府は成分も98%は中国など他国産だったとして、産地偽装を禁じた同国の法律に違反していなかったか、調査を始めた。公正取引委員会も景品表示法違反(原産国の不当表示)の疑いがあるとみている。

 この商品は99年から会員制販売されている「イクソンクラブ・プロポリスドリンク」。現在は全国約2万人の会員が東京都内の輸入代行会社を通じ、1箱(10ミリリットル瓶×10本)1万6000円で個人輸入している。代行会社の社長はイクソン社の女性役員の夫が務め、2月以降だけで10万本以上を輸入したという。

 商品パンフレットには「Product of Australia」と記され、タスマニア島でしか採れないプロポリスやハチミツを中心に原料を配合し、シドニーの自社工場で商品化していると記載。新会員を多く紹介した会員に報酬を出す「ネットワークビジネス」と呼ばれる商法で、販売量を拡大してきた。

 しかし、厚労省の調べでは、製品は北京の製薬会社で製造後、オーストラリアへ運ばれ、シドニーの工場で行われていたのはラベル張りや箱詰め程度だったという。

 毎日新聞が入手した資料によると、00年12月、この製薬会社からイクソン社あてに、プロポリスドリンク1100カートンが船で輸出されていた。同年7月、同じ製薬会社名で「検験合格」と印刷された紙が製品の箱から見つかったとの会員の証言もあり、偽装は2年以上前から行われていた疑いがある。

 また、在日オーストラリア大使館の担当官は「成分のうちオーストラリア産は2%だけで、残りは中国産などだった。本国の関係機関が産地偽装について調査している」と話している。

 イクソン社は8月の自主検査で、プロポリスドリンクから抗生物質を検出。製品を自主回収し、オーストラリア政府の輸出品リストから登録を外した。しかし、9月末に「再検査の結果、抗生物質は検出されなかった」との文書を会員に郵送。自主回収を撤回し、新たに香港経由で出荷すると通知している。

 毎日新聞の取材に、イクソン社は松下嘉之ゼネラルマネジャー名の文書で「プロポリスドリンクの流通停止とシドニー工場の閉鎖を決定しており、これ以上、質問に答える点はない」と、会員通知と食い違う回答をしている。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021104-00000086-mai-soci

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