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2002年10月29日(火) 15時01分

<金融被害>無断で金を振り込み、勝手に「借金」築く 毎日新聞

 福岡市内の男性(22)が東京都内の金融業者十数社から銀行口座に無断で金を振り込まれ、法定最高利息(年29.2%)の約125倍の法外な利息を取り立てられていたことが分かった。無断で金を振り込んで勝手に「借金」を作り上げる新手の悪質商法で、消費生活センターなどが注意を呼び掛けている。

 関係者によると、男性は7月中旬、福岡市内の路上で30代ぐらいの男に「あなたの預けている銀行が危ないか調べてあげる」と話し掛けかけられた。男性は断ったが、持っていたかばんを取り上げられ、中に入れていた銀行の預金通帳と口座番号を見られたという。

 8月中旬になり、東京都に登録する金融業者数社から口座に無断で金が振り込まれ始めた。男性は自宅や携帯電話に取り立ての電話や電報が来るようになって気づいた。ある業者は8月中旬に借入金3万円の名目で手数料を引いた2万7000円を振り込んできた。男性が約1カ月後に気づいた時には、週当たり2万7000円の利子と元金の計10万8000円を請求してきたという。

 他の業者も同様の手口で次々と男性に金を請求。男性は14社から元金約29万円を「借りた」として「利息」も合わせて計約62万円を支払った。契約書がなく、法的には支払い義務はない。しかし、男性の実家にまで業者からの電話がかかるなど、厳しい取り立てに仕方なく払ったという。

 法定の最高利率29.2%を超えた分を過払いと見た場合、約32万円を過払いしていた。全額の支払いが終わり、完済証明書が送られてきた後にも取り立ての電話をかけてきた業者もいたが、現在はやんだ。

 福岡市消費生活センターによると、この男性のようなケースはないが、借金を完済した債務者に金融業者が無断で新たに金を振り込んできて取り立てるというケースが約20件あったという。福岡クレジット・サラ金被害をなくす会の亀川陽子さんは「金融業者から無断で金が振り込まれたら、警察や弁護士に相談してほしい」と話している。 【栗田亨】


[毎日新聞10月29日] ( 2002-10-29-15:57 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=29mainichiF1029e089&cat=2

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