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2002年10月23日(水) 17時41分

グーグルの掲載順位がついに訴訟沙汰に CNET

 米グーグルの検索結果トップの座は、あらゆる企業の羨望の的だ。だが、このランキング上位から不正に落とされたとして、あるウェブホスティング会社が訴訟を起こした。

 ウェブサイト・ネットワーク型の広告を販売する米サーチキングは18日(米国時間)、自社のウェブアドレスが検索結果ランキングの上位から不正に落とされたとして、米連邦地裁(オクラホマ州西部地区)にグーグルを訴えた。

 訴状によると、グーグルは「サーチキングの価値と、サーチキングがホストしているウェブサイトの価値を意図的に下げた」という。これは、「特定のウェブサイトにグーグルが与えているページランキングによって、サーチキングが合法的に利益を得ているため、サーチキングの顧客にサーチキングとの契約を取りやめさせることを狙ったもの」と主張している。

 グーグルからのコメントは得られていない。

 しかし、グーグルは同社のウェブサイトで、4週間ごとのインデックスを更新で、ランキングは変わる可能性がある、と説明している。

 「グーグル側で検索結果を人為的に操作して、あるサイトのランキングを上げたり下げたりすることは一切ない。グーグルの検索結果の表示順位は、『PageRank』アルゴリズムを含むいくつかの条件の組み合わせによって自動的に決定される」と同サイトには記されている。

 議論の的になっているのは、「PageRankアルゴリズム」と、秘密にされているグーグルの検索結果の評価方法だ。これらのおかげでグーグルは、世界中のウェブサーファーの間で大人気の検索サービスとなった。

 同社は、関連性の高い検索結果を素早く提供するための評価方法を、おおむね非公開としているが、うち大きな要素を1つだけ公表している。ウェブコミュニティーでの人気に基づいて、検索結果でのページの重要度を決定するPageRankだ。この人気の度合いは、大まかにいうと、そのページへのリンク数とリンク元ページの重要度によって算出されている。検索結果での順位を決めるため、グーグルはサイトに1から10の数字を割り当てる。つまり、PageRank 10のページは、PageRank 7のページよりも検索結果で上位になる。

 グーグルのウェブサイトの説明文によると、「グーグルの検索結果の順位は、PageRankアルゴリズムを含むいくつかの条件の組み合わせによって自動的に決定される。当社の事業の性質からしても、また検索結果の一貫性を保つためにも、ランキングシステムについて、これ以上の情報は公表できない」

 ウェブ上で最大級の検索サービスであるグーグルのインデックスで上位にランクされれば、グーグルからだけでなく、米アメリカ・オンライン(AOL)や米ヤフーなどのライセンスパートナーからのトラフィックも生じる可能性が高い。PageRankの仕組みを知ったウェブマーケティング会社や検索エンジン・スパマーは、この評価方式を逆手にとって、複数のサイトに「リンクファーム」と呼ばれる複雑なリンク構造を作り、ページの人気が高いように見せかけてPageRankを上げようとしている。

 グーグルは、同社のインデックスに掲載されるために「やっていいこと/いけないこと」を挙げたリストのなかで、ウェブサイトは「検索結果のランキングを上げるだけの目的で、相互リンクする」べきではない、と述べている。

PageRankをめぐる争い

 一部の業界ウォッチャーによると、「リンクファーム」が構築されている実態を受けて、グーグルは9月に検索アルゴリズムを変更したという。サーチキングのような企業は、グーグルからのトラフィックに大きく依存しているウェブコミュニティーに対し、グーグルが何の警告もなしに、こうした変更を行なったことに不満を表明している。

 サーチキングのオーナー、ボブ・マッサは訴えの中で、同社のPageRankは2001年2月から2002年7月まで10段階の7で、2002年7月には8に上がったと述べている。しかしその1ヵ月後には、ランクが大きく下がったとしている。

 訴状によると、サーチキングは8月に『PR Ad Network』をスタートさせた。これは、グーグルの検索結果で上位に掲載されるよう、人気ウェブサイトからのテキストリンクを販売するというものだ。

 サーチキングがこの仕組みを宣伝するとまもなく、同社のウェブサイトや、同社がホストしているサイトのPageRankが8から4に落ちた。PR Ad Network自体のPageRankは0とされた。「インターネット・コミュニティーでは、これは人為的に与えられたペナルティーだと受け止められている」と訴状には記されている。

 訴状によると、「ページの順位に大きな価値が与えられていたため、サーチキングとその関連ウェブサイトのPageRankが故意に引き下げられたことにより、(サーチキング)の評判が傷つき、価値が下がった」という。

 「グーグルは、インターネット・コミュニティーが依存するランキングシステムの提供者として、恣意的でなく、取り引きを阻害しない形でシステムを適用しなければならない」

 サーチキングは、グーグルに以前のランキングに戻すよう、裁判所の仮命令を請求している。また損害賠償も求めてゆく。

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