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2002年10月17日(木) 18時33分

<HIV>薬害エイズの被害遺族7割がうつ傾向 関係団体の調査 毎日新聞

 薬害エイズで亡くなった被害者の遺族の約7割にうつ、約3割にPTSD(心的外傷後ストレス障害)の傾向があることが17日、東京・大阪のHIV(エイズウイルス)訴訟原告団などで作る「被害者生活実態調査委員会」が発表した報告書で分かった。調査委は「被害はまだ終わっていない」として、厚生労働省に遺族に対する救済策を講ずるよう要請した。

 調査委は薬害エイズ被害者の遺族のうち、聞き取りに応じた全国の遺族33人の事例を報告書にまとめた。遺族に対する全国調査は初めて。

 報告書によると、33人のうち、うつ傾向が認められたのは24人。子を亡くした後、仕事が休みの日には仏壇の前で1日過ごしていたり、「もう生きることの目標はない」と訴える母親もいた。

 PTSDとみられる症状がみられたのは11人で、亡くなった長男が通っていた病院や高校の近くに行けないという母親や、88年に長男を亡くしてから不眠症になり、現在も2時間しか眠れない父親もいた。家族のHIV感染を知られないよう、周囲と付き合わないようにしている遺族も多かった。

 調査委は来月初めにも、薬害エイズ被害者の全遺族(約530組)に調査票を送り、さらに詳しい調査をする方針。聞き取りに応じた遺族男性は「調査をきっかけに、孤立感を深めていた遺族の思いが少しでも伝わるようになれば」と話している。 【須山勉】


[毎日新聞10月17日] ( 2002-10-17-18:33 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=17mainichiF1018m030&cat=2

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