抵当証券会社「大和都市管財」（大阪市）グループの巨額詐欺事件で、詐欺罪に問われた同社元幹部３人に対し、大阪地裁は１０日、懲役３年〜２年の有罪判決を言い渡した。この事件では、グループの実質経営者の豊永浩被告（６６）ら７人が起訴されたが、判決が出るのは初めて。上垣猛裁判長は「破たんが余儀ないと認識しながら顧客から多額の金をだまし取った悪質、巧妙な事案で、被害回復の期待もできない」と同社の詐欺商法を厳しく指弾した。

　判決は、同社元取締役、小倉弘己被告（６７）が懲役３年（求刑懲役４年）▽同、安達昌浩被告（６０）が同２年（同２年６月）▽同社元営業部長、中村和良被告（６１）が同２年、執行猶予５年（同２年）。

　判決によると、大和都市管財は不動産業やゴルフ場などを営む１０の関連会社を持ち、グループで抵当証券やゴルフ会員権、金融商品などを販売。３被告は豊永被告らと共謀して、９９年１１月〜０１年４月、同社が実質的に破たん状態にあるのに、「安全な商品」などと偽って抵当証券などを売り、６１５人から２９億３０００万円をだまし取った。　【山本直】


［毎日新聞１０月１０日］ ( 2002-10-10-14:01 )

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