国の天然記念物に指定されている岩手県岩泉町の鍾乳洞・龍泉洞の地下水を使ったミネラルウオーター「龍泉洞の水」が消費者の苦情を受け、製造元の第三セクター「岩泉産業開発」（坂本盛男社長）が自主回収していることが８日分かった。

　同社によると、９月２１日から「風味がおかしい」などの苦情が数件寄せられた。調査したところ、外注で製造しているキャップ約２７００個入りの段ボール１箱と段ボールがある倉庫の壁でカビが見つかった。このカビのにおいがキャップに付着し、風味を損なったとみられる。水質に問題はないという。

　同社は９月２７日以前に製造した５００ミリリットル、１リットル、２リットル入りの３種類を回収している。龍泉堂の水は１リットルボトル換算で年間約６００万本を生産し、全国に出荷している。　【苅田伸宏】


［毎日新聞１０月８日］ ( 2002-10-08-12:45 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=08mainichiF1008e056&cat=2