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2002年09月30日(月) 11時51分

<痴漢対策>「女性専用車両」名古屋市営地下鉄に登場 毎日新聞

 ラッシュ時の痴漢対策として名古屋市営地下鉄の東山線(高畑—藤ケ丘)に30日、「女性専用車両」が登場した。平日の始発から午前9時まで、6両編成のうち1両が女性専用として試行運転される。「安心して乗れる」という女性客、「これで痴漢と疑われなくて済む」と漏らす男性客。試行初日、さっそく乗り込んだ。 【五味香織(27)】

 女性専用車両の内外には目印としてピンク色のステッカーが張られている。午前7時17分、藤ケ丘発。他の車両の座席は、ほぼ埋まっているが、空席が目立つ。

 「男の人が乗ってるわ!」。三つ目の一社駅を過ぎ、次第に込み合ってきた車内で突然、年配の女性が大声をあげた。周囲の女性客たちの視線の先では、うろたえる証券マン(46)の姿。間違えて乗り込んでしまったらしい。

 「どうして乗ってるの、信じられない!」。だめ押しするかのようにオバサンが迫力ある声を上げる。大勢の女性客たちから好機と非難の入り交じった視線が男性に突き刺さる。慌てて隣の車両に「避難」した男性は「いつも乗る場所だったので、気づかずに…」とおびえた表情でため息をついた。お気の毒——。

 運転初日とあって、女性専用車両に乗ってしまう男性も少なくない。駅員に注意されて隣の車両に移動した男性会社員(43)は「男がみんな痴漢みたいじゃないか。不愉快だ」と憮然とした表情だった。

 都心部に近づくにつれ、女性専用車両も肩が触れ合う混雑に。化粧品や香水のにおいが立ち込めてきた。ちょっと息苦しいが、女性会社員(30)は「空気がオヤジ臭くないし、いつもより空いている。1日中走らせてほしいな」。女性銀行員(28)は「痴漢に遭っても、込んでいると声を出しにくい。女の人ばかりだと安心」と快適そう。

 午前8時、名古屋駅では、市交通局の職員たちが「女性専用車両をご利用くださーい」と呼び掛けている。ラッシュはピーク。普通車両内は身動きも出来ない。記者の隣に乗り合わせた男性(42)は「同僚が痴漢に間違われたことがある。気を遣わなくて済むので安心」。

 市交通局によると、市営地下鉄での痴漢は微増傾向で、昨年度の検挙数は37件。その半数が午前9時までのラッシュ時の発生だった。

   ◆   ◆

 女性専用車両は、東京、大阪で計4路線が深夜や朝のラッシュ時に運行されている。国土交通省が8月にまとめたアンケート調査では、導入賛成は女性77%、男性66%。同局では年末をメドに利用者にアンケート調査を行い、本格導入するかどうかを決める。


[毎日新聞9月30日] ( 2002-09-30-11:51 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=30mainichiF0930e049&cat=2

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