子猫を虐殺しインターネットの掲示板に載せたとして、動物愛護法違反に問われた広島県呉市焼山西、無職、松原潤被告（２７）は３０日、福岡地裁（冨田敦史裁判官）であった初公判で起訴事実を認めた。検察側は「陰湿な犯行で社会に悪影響を与えた」として懲役６月を求刑した。判決は１０月２１日の予定。

　松原被告は検察、弁護側双方の被告人質問などで動機について「のら猫にえさをやったら、フンをされて逆上した。人間関係に行き詰まって会社をやめ、自分でない他者になってみたかった」と述べた。

　検察側の冒頭陳述などによると、松原被告は九州大工学部を９９年に卒業後、福岡県内の会社に勤めたが今年４月に退職した。子どものころは動物好きで犬や小鳥を飼っていたという。

　起訴状によると、松原被告は５月６〜７日、当時住んでいた福岡市東区のアパートで、拾ってきた子猫の耳やしっぽをはさみで切ったり、首をひもで縛るなどして殺し、その模様をインターネットの掲示板に載せた。

　同法では、犬や猫などのほか、ペットの鳥類・は虫類を含めて「愛護動物」と規定。殺傷した場合は１年以下の懲役か１００万円以下の罰金と定めている。


［毎日新聞９月３０日］ ( 2002-09-30-13:20 )

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