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2002年09月29日(日) 20時07分

<拉致事件>励ましのメール朝鮮学校に次々 勇気づく生徒たち 毎日新聞

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が拉致事件を認めた17日以降、嫌がらせが続く各地の朝鮮学校に、日本人から励ましのメールが寄せられるようになった。連日届く真摯(しんし)な言葉が、逆風の中にいる生徒たちを勇気づけている。

 神奈川朝鮮初中高級学校(横浜市神奈川区、禹載星(ウジソン)校長)では、北朝鮮の核疑惑があった94年6月、中級部3年の女子生徒が若い男に腹などを殴られる事件があった。今回も17日夕から嫌がらせの電話が鳴り続け、生徒は「国へ帰れ」などの暴言を受けているという。

 しかし、その後同校のホームページには約30通の激励メールが届いた。

 大阪の男子専門学校生(18)は「嫌がらせをニュースで知り、悲しい気持ちになり、日本人として謝りたくなった。(拉致を)やったのは一部の人で、他の人たちは何もしてないのに」

 兵庫県の女性は「どうか胸を張って歩いて下さい。むしろあなたたちに間違った怒りをぶつける日本人に憎しみを覚えます」。宮城県の学生は「脅迫や暴力を働く者は日本人の中でごく少数。日本人はそういう者だけでないと覚えていて」と書いた。

 生徒たちは「いろんな意見を持つ人がいると分かって心強かった」と顔を明るくしたという。

 朝鮮学校に3人の子を通わせるルポライターの姜誠(カンソン)さんもこのメールを同校教諭から受け取った。「傷ついた子供たちが日本の社会を憎んで生きていくのは悲しい。子供たちの心を癒やすこうしたメールに感謝したい」

 一方、山口県下関市の下関朝鮮初中級学校では嫌がらせの被害はなく、学校の地域開放行事も11月中旬に予定通り行う。行事の実行委員会事務局、藤野和夫さん(73)は「過去6回の行事を通じ、市民の間に理解が浸透した結果では。今こそ、在日朝鮮人の子供たちが頑張っている姿を市民に伝えたい」と話す。

 横田めぐみさん(行方不明時13歳)の父滋さん(69)は「拉致をした者への憎しみはあるが、一般の人々には全くそんな気持ちは抱いていない。こういう事件があると、必ず嫌がらせが起きるが、私たちは全く望んでいない。ぜひやめてほしい」と語った。 【高橋慶浩、磯崎由美、渡辺亮一】


[毎日新聞9月29日] ( 2002-09-29-20:38 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=29mainichiF0930m068&cat=2

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