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2002年09月27日(金) 06時53分

東京ドーム、暴力団に利益提供 チケットなど年数千万円朝日新聞

 東証1部上場の「東京ドーム」(林有厚社長、東京都文京区)が、広域指定暴力団住吉会傘下の暴力団やその関連会社に対し、長年にわたって巨人戦などの観戦チケットを無償で渡したり、関連施設を優待使用させたりしていたことが、朝日新聞社の調べで分かった。一連の「利益提供」を金額に換算すると年間数千万円にのぼるとみられる。会社側は事実関係を認め、「不適切だった」としている。

 企業と総会屋や暴力団をめぐっては、株主総会対策などをめぐる商法違反(利益供与)事件がこれまでに相次いで発覚したが、この間もドーム社は暴力団との癒着を続けていたことになる。

 利益供与を受けていたのは、住吉会の会長補佐が総長を務める音羽一家(文京区)と、同組の関連会社。

 関係者の話やドーム社の説明によると、ドーム社は、同社株6千株を所有する音羽一家幹部の組長(62)=1日に死亡=を通じ、音羽一家側に、東京ドームで開催するプロ野球公式戦のチケットを毎試合少なくとも100枚、無償で渡していた。

 東京ドームでは、同球場を本拠地とする巨人や日本ハムの公式戦が年間で計120試合以上あり、チケットの提供総数は年間で1万2000枚を超える。正規料金は大人が1200〜5900円。1枚1200円で単純計算すると総額は1440万円、5900円では7080万円になる。

 この組長が本来、株主として受けられる優遇措置は野球の外野自由席(1200〜1500円)年間無料券1枚などで、実際に提供を受けていたものはこれを大きく上回る。

 ドーム社は「得意客用や営業活動に使うために用意している無料のものを渡していた」と説明している。

 さらに、ドーム開催のコンサートチケットや同社が所有する「後楽園ゆうえんち」の無料招待券を毎月10〜100枚単位で無料譲渡。入場料は大人で1000円だ。ドーム内にあるサウナ(正規料金は2700〜1万2300円)など関連施設も、無料や格安料金で利用させていた。また、ドーム敷地内の場外馬券売り場の近くで、競馬の着順予想や競馬新聞の販売を手がける音羽一家関係者に、敷地を無償で貸していた。

 朝日新聞の取材に対し、ドーム社の広報担当者は「正確な時期は確認できなかったが、かなり前から音羽一家とは付き合いがあり、不適切と思いながらも関係を続けてきてしまった。ただ(組側から)見返りを得るようなことは一切なかった。現在、社内にコンプライアンス(法令順守)委員会を作り、不適切な関係の断絶を始めている」と話している。

 音羽一家は「話せる者がいないので、答えられない」としている。

(06:52)

http://www.asahi.com/national/update/0927/004.html

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