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2002年09月11日(水) 16時39分

大神会長 筋書き違った“逮捕劇”スポニチ

 高配当をうたった投資名目で会員から巨額の金をだまし取ったとして、警視庁生活経済課は10日午後、詐欺容疑で「ジー・オーグループ」(東京)の元会長大神源太容疑者(39)と元社長の多田藤憲容疑者(54)ら計7人を逮捕した。逮捕現場となった東京都千代田区の弁護士会館で大立ち回りを演じるなど、自己顕示欲の強い大神容疑者らしいド派手な逮捕劇となった。

 シースルーの服で強調された肉体の写真が印象的な大神会長が、大捕物の末、逮捕された。最後の最後まで自己アピールを続けた。

 この日未明から所在が分からなくなっていた大神容疑者が、弁護士会館1階ロビーに突然姿を現したのは午後1時半ごろ。白い野球帽に長袖Tシャツ、黒いジーンズとブーツ姿といったラフな服装。ロビーのベンチで足を組み、携帯電話でフィリピンにいる妻と話しながら、「弁護士と待ち合わせている」「警察には任意で出頭する」と報道陣にまくし立てた。

 その数分後、同会館から歩いて5分ほどの警視庁の捜査員から携帯電話に連絡が入った。「2時ですね。歩いてそちらに行きますよ」とこのときまでは余裕の表情。待ち合わせていた弁護士に「午後2時に警察に出頭することになっている」と伝えた直後、警視庁の捜査員数人が現場に駆け込んできた。

 突然起こった意外な展開に顔をこわばらせる大神容疑者。捜査員が「大神さん、行きましょう」と強い口調で大神容疑者を促す。「なんだ、令状を見せろ」と叫ぶ弁護士の怒号が同会館のロビーに響き渡った。報道陣や居合わせた人に囲まれ、もみくちゃになった捜査員が逮捕状を読み上げ、その場で執行。大神容疑者の両腕を抱え、引きずるように同会館前に止めてあった車に押し込んだ。

 自ら主演映画を製作するなど、超ナルシシストの大神容疑者が文字通りの主役となった逮捕劇。周囲に居合わせた人は、あまりの騒動にあっけにとられていた。


3万3000人から約336億円を集めた

 警視庁は、大神容疑者らが96年8月ごろから今年2月末までの間に、通信販売やフィリピンの銀行買収など収益見込みのない事業への投資と称し、全都道府県の主婦や高齢者ら約3万3000人から約336億円を集め、うち約302億円をだまし取ったとみており、巨額詐欺事件の全容解明を目指す。

 調べでは、大神容疑者らは、99年5月から2001年7月ごろにかけ、東京都内の無職男性(60)ら計5人に「6カ月後に元金が120%になる」などと同グループの通信販売事業への投資を持ち掛けて高配当が得られるかのように偽り、計1億363万円をだまし取った疑い。

 生活経済課は会員から集めた約336億円のうち、入会金など約34億円を除く、通信販売広告への投資名目の約265億円と、グループ会社の株式や社債、フィリピンで買収した銀行への預金名目の約37億円が詐欺に当たると判断した。通販事業の売り上げは、わずか約9億6000万円にすぎず、会員に高配当する実態はなかった。

 資金の使途は、会社の運転資金や社員の給与などに約150億円。うち大神容疑者の私的流用は約20億円。配当金の支払いや解約で約137億円を会員に返金したが、約196億円が未返済。

http://www.sponichi.co.jp/society/kiji/2002/09/11/01.html

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