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2002年09月11日(水) 11時51分

<警官誤射殺裁判>渡辺芳則山口組長の民事責任認めず 京都地裁 毎日新聞

 京都市左京区で95年、指定暴力団山口組と会津小鉄会の抗争事件を警戒中、組員と間違われて射殺された京都府警下鴨署生活安全課の藤武剛巡査部長(当時44歳、後に警部昇進)の遺族が起こした損害賠償請求訴訟で、京都地裁は11日、実行した組員2人と組員が属していた山口組系藤和会山下組の山下薫組長(61)の計3人に計約8000万円の賠償を命じた。渡辺安一裁判長(異動のため松本久裁判長代読)は山下組長について「組員に殺傷行為を厳禁しなかった」などとして共同不法行為責任を認めた。遺族は山口組の渡辺芳則組長(61)に対しても「民法上の使用者責任がある」と主張していたが、認められなかった。遺族側は控訴する方針。

 暴力団組長の使用者責任を認める判決が相次ぐ中、指定暴力団最大組織の山口組トップに対する司法判断が注目されていた。渡辺裁判長は渡辺組長の使用者責任について「山下組固有の原因による紛争。山口組本部の抗争に発展せず、誤射殺が渡辺組長の事業と密接に関連するとは言えない」、共同不法行為についても「(抗争の発端から)誤射殺事件までは約5時間で、事件が危ぐされるような情報が渡辺組長に伝わっていたと認められない」と否定した。

 抗争事件は95年8月24日夜、同市東山区の路上で起きた山口組系と会津小鉄会系の組員同士のけんかが発端。約5時間後の翌25日午前4時10分、左京区の会津小鉄会系組事務所近くの路上で警戒していた藤武警部が射殺された。組員2人は殺人罪などでそれぞれ懲役18年と同7年の実刑判決が確定。藤武警部の妻(50)ら遺族4人が98年8月、計1億6444万円を求めて提訴した。 【田村晃一、野上哲】

 藤武警部の遺族は「最も責任を負うべき渡辺組長に対する請求が全く認められなかったのは誠に残念」とのコメントを発表した。


[毎日新聞9月11日] ( 2002-09-11-11:51 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=11mainichiF0911e038&cat=2

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