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2002年09月11日(水) 18時15分

偽りの商品販売実績を会員に報告 大神容疑者が指示朝日新聞

 通販商品の売り上げに応じた配当を約束して、会員から出資金を詐取していたとされる広告代理会社「ジー・コスモス・ジャパン」(本社・東京、4月に破産)による詐欺事件で、商品の販売実績について、同社が会員らに虚偽の数字を報告していたことが、警視庁の調べで分かった。実質的経営者の大神源太容疑者(39)=同容疑で逮捕=が指示していたといい、同庁は、出資金の詐取が大神容疑者の主導で進められたことを裏付ける事実とみている。

 生活経済課の調べでは、この投資事業の仕組みでは、通販商品の売上高が、会員への配当金を左右するが、実際はほとんどの商品が販売されていなかった。架空の販売実績は、毎月、大神容疑者が大枠の数字をあげて経理担当取締役の羽田清容疑者(36)=同=に指示し、羽田容疑者らがその数字を詰めて会員に報告していたという。

 大神容疑者は会員への配当金をできるだけ低く抑えられるような虚偽の販売実績を示すケースが多かったという。

 ただ、配当が滞り、会員から出資金の返還を求める声が多数寄せられるようになると、販売実績の数字を操作して、一時的に配当金を増やすこともあったという。

 また、同社はフィリピン、インドネシアでも、会員から出資金を募ったが、同一の投資企画でありながら、3カ国で異なる販売実績を示していたという。大神容疑者は、逮捕前の朝日新聞社の取材に「会員をより多く集めるために、売り上げを多少水増しして、報告したことはあった」と認めた。

    ◇

 警視庁の調べでは、コスモス社が会員から集めた336億円のうち、計約10億円は大神容疑者が私的な用途に使っていた。

 私的に使ったとされるのは、元妻らの名義で取得した群馬県高崎市などの不動産購入費7億円、フィリピン人妻への手当1億円余のほか、高級ブランドの洋服に1億円、貴金属に3000万円、高級外車に5000万円など。

 また、大神容疑者の役員報酬は5年半で約11億円。計画しながら、頓挫したフィリピンの銀行買収費は約12億円だった。

 一方で、会員への配当は集金額の半分にも満たない約137億円だった。

(15:57)

http://www.asahi.com/national/update/0911/019.html

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