大神名誉会長ら逮捕へ　ジー・オー詐欺事件（産経新聞）

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2002年09月10日(火) 11時31分

　高配当をうたった投資名目で会員から多額の金をだまし取ったとされるジー・オーグループの巨額詐欺事件で、警視庁生活経済課は１０日、都内の主婦らから計１億円余りをだまし取った疑いが強まったとして、詐欺容疑で同グループの大神源太名誉会長（３９）と幹部ら数人を逮捕する。

　同課は全国の主婦や高齢者ら３万人を超える会員から総額３００億円以上をだまし取ったとみており、すでに逮捕状を取得。今後、事件の全容解明を進める。

　調べでは、大神名誉会長らは、都内の主婦らに同グループに投資すれば高配当が得られるかのように持ち掛けて、１億円余りをだまし取った疑い。

　ジー・オーグループは１９９６年ごろから、通信販売の広告代やフィリピンの銀行の買収資金など収益見込みのない事業に投資と称して金を集めていた。

　同グループは「通信販売の広告代を出資すれば、商品の売り上げに応じて確実に配当が得られる」としていたほか「６カ月後に元金が１２０％になる」「社債を購入すれば年利は１３−１５％」「買収した銀行の預金は年利８％以上」などと投資を勧誘していた。

　生活経済課は３月６日、出資法違反容疑で同グループを一斉捜索し捜査。会員には架空の利益結果表を送って信用させるなどしていたが、会社は収益を上げる事業をまったくしておらず、同課は大神名誉会長らが最初から元本返済や配当をする意思がなかったとみている。

　集めた金は、ジー・オーグループの運転資金や海外投資のほか、ブランド物の洋服や高級賃貸マンションなど大神名誉会長の私的な目的にも使われていた。

　今年４月に「ジー・コスモス・ジャパン」などグループの主要５社と大神容疑者個人に対し東京地裁が破産を宣告。グループは事実上消滅している。