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2002年09月10日(火) 09時15分
ジー・コスモスの大神元名誉会長、きょう逮捕（朝日新聞）広告代理会社「ジー・コスモス・ジャパン」（本社・東京、４月に破産）による出資法違反事件で、通信販売の広告事業への出資名目で、同社が会員から集めた資金総額は約３３０億円で、うち約１８０億円が返済されていないことが警視庁の調べでわかった。商品の売り上げに応じた配当を約束しながら、大半が実行されていなかった疑いが強まったとして、同庁は１０日、幹部らを詐欺容疑で逮捕する。同庁は９日、実質的経営者でグループ会社「ジャパンジー・オーグループインターナショナル」（同）の大神源太元名誉会長（３９）＝東京都足立区＝ら７人の逮捕状を取った。 生活経済課と万世橋署などの調べでは、大神元名誉会長らは、東京都町田市の女性ら数人から通販広告事業への出資金などの名目で集めた計１億円余をだまし取った疑いが持たれている。 同課は今年３月、資金集めの窓口となっていたコスモス社などを出資法違反容疑で家宅捜索。押収資料などから、同社が会員への払戻金の一部を別の投資企画へ回すなどしていたことが新たに発覚。当初は、同社が会員から集めた出資金総額は今年１月までの約５年間で約４８０億円とみられていたが、実際は約１万人から約３３０億円であることが判明した。 さらに同社元幹部らの事情聴取から、大神元名誉会長の指示で、社員らが架空の販売実績を計上していたことなども浮上。同課は、通販広告事業そのものに実態がなく、資金集めの口実に過ぎなかったと判断、容疑を詐欺に切り替えて立件することにした。 コスモス社は９６年から会員に売れそうな通販商品を選ばせ、広告費を出資すれば選んだ商品の売り上げに応じて配当するとして金を集めた。さらに「特別企画」などと称し、４〜６カ月後に１０〜２０％の利息をつけるとうたって出資を募った。 配当が滞っていた昨年８月以降は、フィリピンの銀行買収資金を名目に、正規の発行手続きをとらずに年利１３〜１８％のグループ会社の社債を販売。配当を受けていない投資者にも、未払い分に応じて社債や自社株を持たせて配当するといって、支払いを先延ばししたと見られている。(03:00) |