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2002年09月01日(日) 23時57分

大神名誉会長 詐欺容疑で立件へスポニチ

 高配当をうたって3万人を超える会員から400億円を超える金を集めていた「ジー・オーグループ」(東京)について、警視庁生活経済課は31日までに、大神源太名誉会長(39)と幹部ら数人を今月にも詐欺容疑で立件する方針を固めた。収益の見込みが全くない事業への投資名目で会員から現金をだまし取った疑いが強まったと判断したもの。同課は集めた金の大半を詐取したとみており、大型詐欺事件に発展する見通しとなった。

 5億円の大金を投じ自らが主演する映画を製作、「世界各国で上映する」と大まじめで語っていたカリスマ経営者が、ついに詐欺容疑で立件される。

 「ジー・オーグループ」は「ジー・システム」と呼ぶ独自の仕組みで投資を勧誘。会員はカタログから売れそうだと思う宝石や家電製品などの商品を選び、1口2万〜5万円を投資。集まった金で新聞やテレビに広告を出し、商品の売り上げに応じて会員に配当するとしていた。また、(1)フィリピンの銀行買収資金と称し、年利13〜18%を保証した社債発行(2)買収した銀行への年利約8%の預金——などの名目でも金を集めていた。

 しかし、グループの事業は全く収益を上げておらず、集めた金の大半は大神氏が私的に流用したりグループの運転資金に使われたとみられ、資産はほとんど残っていないという。

 出資金の払い戻しに応じないなどのトラブルが全国で頻発していることが1月に発覚。同グループは当時、払い戻し資金がないとした上で「自主製作映画の世界的な興行で収入が見込める」などと説明。しかし、生活経済課では「実現性に乏しい」と判断。3月6日に出資法違反容疑で関係先約40カ所を家宅捜索。大神氏らを任意で事情聴取するとともに、押収資料の分析を進めてきた。

 グループ名の「ジー・オー」は大神氏のイニシャル。昨年買収したとされるフィリピンの銀行を「大神銀行」と呼び、周囲には「世界共通語として“大神語”をつくりたい」と語ったこともあった。PRのチラシには「キムタクよりいい男」などと記されており、昨年末には俳優気取りでポーズを取る大神氏のカレンダーを会員に送り付けていた。“主演映画”と合わせ、元社員は「目立ちたがり屋の超ナルシスト」と冷ややかに評している。

 海外ブランドの黄色や赤のスーツを好み、高級外車を運転手付きで乗り回す派手な生活ぶりでも知られ、関係者は「会社の金を湯水のように使っていた」と証言している。


 ◇ジー・オーグループ 96年、通信販売の広告代理業「ジー・コスモス・ジャパン」を設立し、会員募集と投資勧誘を開始。以降、持ち株会社の「ジャパンジー・オーグループインターナショナル」の傘下に健康茶販売会社など約10社を次々と設立した。全株式を保有する大神源太名誉会長がグループの実質的な経営者。フィリピンやインドネシアなど海外にも進出したが、投資商法では現地でもトラブルになっている。今年3月、警視庁が出資法違反容疑で家宅捜索し、4月にはインターナショナル社、コスモス社など5社と大神名誉会長が東京地裁で破産を宣告された。

http://www.sponichi.co.jp/society/kiji/2002/09/01/05.html

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