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2002年08月27日(火) 03時20分

<詐欺疑惑>社員だまし「借金体験」 自称「都知事の娘」捜査へ毎日新聞

 長野県上田市の事業グループ「ミイヤコーポレーション」が集めた資金が未返済になっている問題で、石原慎太郎・東京都知事の娘をかたっている新井みや子代表(49)らが、グループ社員に「利用体験」名目で消費者金融から借金をさせ、その金を吸い上げていたことが分かった。「体験」は、地元の消費者金融を買収して事業を始めるためと説明されていたが、金融会社側は買収を否定しており、グループが架空の事業話で金を集めていたとみられる。

 一方、長野県警は26日、資金未返済の問題で詐欺などの疑いもあるとみて社員から事情を聴くなど捜査に乗り出す方針を固めた。

 元グループ幹部によると、消費者金融からの借金は約1億円に上るという。4月ごろから始まったが、この時期、グループには出資者らの返済請求が集中しており、金は返済などに充てられていた可能性が高いという。

 関係者によると、金融会社の買収話は、新井代表らが4月、事務所に社員を集めて説明した。「事業展開の参考にするので接客態度や店内の雰囲気を見て、借りられるだけ借りて来て下さい」と指示。その際、「買収は正式決定ではないので相手側に言わないで」などと口止めしていたという。地元金融会社から借金した社員には、さらに「大手がどれだけ貸すかを知るため」として、他の大手消費者金融からも借りるよう求めた。

 結局、約40人の社員が複数の消費者金融を利用し、1社当たり20万円から50万円の限度額まで借りた。その後、新井代表は社員に「(たくさん金があるように見せて)東京のスタッフを安心させるために、借りた金を預けてほしい」などと持ち掛けたという。新井代表は会社設立を目的に約2年前から資金を集めていたが、いまだに未登記で、東京にスタッフはいないのに「見せ金」名目で借金させた金を吸い上げていたらしい。

 新井代表は「買収は、トップ同士で決まったことで相手の社員も知らないが、事実だ。体験学習は、担当社員のアイデアで実施した。資金繰りが苦しいのを知って、社員が自発的に借りた金を入れてくれたのであって、預けるよう指示したことはない」と話している。

 同グループについては、「都知事がバックにいるから大丈夫」などと言って少なくとも約9億円を集めていたことや、新井代表が一部の出資者に知事を借り主とした偽造とみられる借用証を渡していたことが明らかになっている。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020827-00000166-mai-soci

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