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2002年08月26日(月) 17時06分

おなじみ公団作業車、右翼団体が買い街宣車に朝日新聞

 日本道路公団の高速道路で使用されていた作業用の黄色い車を、長崎市の右翼団体が買い取っていたことがわかった。塗装を変えないまま街頭宣伝に使用するという。道路上の作業はできないが、走行しても法的な問題はなく、公団は「一般の車が公団の車と誤認するおそれがある」と苦り切っている。

 車はライトバンで、公団から電光案内板の整備などを請け負っていた大阪府茨木市の業者が、トヨタレンタリース大阪(大阪市中央区)とリース契約を結び、98年から今年5月まで使っていた。

 契約が切れたため、同リースが引き取り、大阪府堺市の中古車業者に転売。その後、数社の業者を経て7月末、長崎市の右翼団体「正気塾」が買い取った。同塾は拡声機を搭載、車体後部に「日本道路公園」と書き入れた。その後、長崎運輸支局で登録。長崎県内の街頭宣伝許可も取ったという。

 道路交通法の施行令によると、道路上の作業をするには、車を黄色く塗装し、民間業者は道路管理者を通じて地元公安委員会の許可を受けなければならない。この車には現在許可はないが、走行に問題はない。

 正気塾は「宮崎市の中古車業者から20万円ほどで買った。この車で公団の民営化や路線の見直しなどを訴えたい。ボランティア活動にも使えないか考えている」と話す。

 公団所有の車は、廃車にする際、転売できないようにしている。今回のように請負業者がリース会社から借りた車については、処理の取り決めはない。しかし、通常は中古車業者や買い取った人が塗装を変えるなどしており、第三者がそのまま乗るというのは「聞いたことがない」(公団)という。「車はトヨタレンタリースの所有だったから、売るなとも言えない。街宣もやめろとは言えないが、迷惑な話だ」

 トヨタレンタリース大阪は「転売規制はなく、売ったことに問題はない。だが、結果としてそのままの形で利用されることになったことは遺憾。今後はないようにする」としている。

 正気塾は90年、昭和天皇の戦争責任を巡り「責任はあった」と発言した本島等・長崎市長(当時)を銃撃し、重傷を負わせる事件を起こした。また、00年には、埼玉県桶川市の消防団が所有していた消防車を中古車業者から入手。ロシアのプーチン大統領が来日中、ロシア大使館に乗り込み、街宣したことがある。(16:09)

http://www.asahi.com/national/update/0826/017.html

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